Rick Moy:エンドポイントにおける防御技術は、数々の脅威に対峙し、進化していく必要があります。クラウドベースのレピュテーションシステムは、セキュリティベンダーにその能力を与えるものです。我々の測定では、トレンドマイクロのSmart Protection Networkの機能は、防御力を平均で23%向上させているという結果が出ています。同時に測定した他社製品のレピュテーションシステムによる防御力の向上は、平均で8%でした。
Rick Moy:我々は、ユーザやソフトウェアに対する攻撃、たとえば「ドライブバイダウンロード」と呼ばれるような攻撃が増えていることを目の当たりにしています。しかもこれらの攻撃は、特定のターゲットを狙った標的型で、ますます強力になっています。従来からのセキュリティ対策ソフトは、それらの攻撃に苦戦を強いられています。エンドユーザは、マルウェアのコンピュータへの侵入防御機能やクラウドベースのソリューションに注目すべきです。
Rick Moy氏によれば、米国でもドライブバイダウンロード型攻撃は問題になっているようだ。そのため、セキュリティ対策ソフトに求められるのは、これまで主流とされてきたハードディスク内のパターンファイルによるスタティックな検査能力(検知率)ではなく、生きたネットワーク環境に接続した状態で、危険なサイトを検出し、ダウンロードをブロックできる能力(防御力)であるとして、今回の評価レポートを作成したという。また、レピュテーションシステムが有効だと、クラウド上の危険サイトデータベースを利用することで、危険サイトへのアクセスを未然に防ぎ、パターンファイル更新前のゼロデイ攻撃の危険性を低減させることができると説明する。