元F1ドライバー片山右京さんが富士山で遭難したという報道が流れている。キリマンジャロやマッキンリーなどの登頂にも成功し、最近は“冒険家”としての活躍が目立つ片山さんなのだか。 今回の富士山登山は、南極探検の訓練として行ったものと同氏の事務所は話しているという。報道によれば、今回の登山には片山さんと同事務所の社員2人の3人で行っており、1人は死亡している模様。静岡県警の山岳救助隊が現地へ向かっているほかヘリからの捜索も検討されているが、風が強くてヘリは近づけない状態だという。 片山さんはフランスでのフォーミュラレースなどを経て1992年にラルースからF1参戦。ティレル、ミナルディなどのチームに所属し、97年までF1で走った。F1参戦時から登山に挑んでおり、同氏のオフィシャルホームページによれば、96年にモンブラン、97年にマッターホルン、98年にはアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ、途中エベレスト挑戦(02年8,790メートルで撤退)を挟んで08年には北米大陸最高峰マッキンリーにも登頂成功している。登山家としての実績は十分だ。以前フリークライミングの訓練中に取材したことあるが、「エベレストはぜひ登りたい」と登山への意欲も語っていた。 オフィシャルブログ「UKYO KATAYAMA OFFICIAL BLOG」ではホノルルマラソンに出場するためハワイに滞在している12月15日エントリーの日記が掲載されており、その後帰国して富士山に向かったと思われる。ブログではマラソン、自転車、登山と彼の“鉄人”ぶりがうかがえる。最近はツール・ド・フランスの山岳コースにもなっているコースを自転車で走破するなどしている同氏だが、無事の知らせを待ちたい。■片山右京さんのおもな登山歴1996年 モンブラン(4,897mフランス)に登頂1997年 マッターホルン(4,477mスイス)に登頂1998年 キリマンジャロ(5,621m・タンザニア)に登頂 エルブルース(5,621m・ロシア)に登頂2001年 世界第6位のチォーオュー(8,201m)に登頂2002年 世界最高峰エベレストに挑戦するも南峰(8,790m)で撤退2004年 世界第8位のマナスル(8,163m)に挑戦するも7,650mで撤退2006年 マナスルに再挑戦し登頂2008年 北米大陸最高峰マッキンリー(6,194m)に登頂