いきなりの番外編ですが……編集部のナカガワが「次の連載は、美女にスピード測定をさせる“計測ガールズ”で行きましょう!」と意気込んでいる。でも、編集部に美女もガールもいないし、実現への道は険しそう。ということで、勝手に番外編(前座?)をスタート。モバイルブロードバンドの北限を突き止めるべく、一路北海道へ! 今回は、空路、羽田→女満別ルートで北海道入り。阿寒湖、釧路、知床、網走、旭川などを回り、札幌からカシオペアで帰京という旅程。日本列島、どこもかしこもすっきりしない2009年夏。北海道も今年は晴天率が低いそうだが、それでも雄大で清々しい北の大地が筆者を迎えてくれた。 速度計測の機器構成は、イー・モバイルのHSUPA対応USB接続タイプのデータ通信端末「D21HW」(最大通信速度:下り7.2Mbps/上り1.4Mbps)と、ノートPCのVAIO Type T(VGN-TT50B)。「知床」「旭川」「札幌(カシオペア車内)」にて、speed.rbbtoday.comで計測してみることにした。 まずは、今回の旅での最北、オホーツク海に面した知床半島の温泉地ウトロで計測を試みるが、EMOBILE HW ユーティリティの接続ボタンはアクティブにならず。首都圏では大活躍のイーモバも最果ての世界遺産には到達できずか。 その後、イーモバのエリア情報を見ても接続の期待ができないエリアを回り、最終宿泊地の旭川に到着。まずは、フロントにLANケーブルを借りて部屋の有線で測定。するとなんと!上り43.39Mbps・下り13.02Mbpsの好成績をマーク。自宅より速いかも。 これならモバイルの出番はないけれど、あえて、イーモバでも接続してみる。するとこちらも上り2.83Mbps・下り346kbpsとまずまずの速度。さすが支庁所在地、旭川である。 イーモバの北限は、ここ旭川なのだろうか? イー・モバイル「サービスエリア」で調べてみると、稚内市の宗谷村までがカバーエリアとなっている。「日本最北端の地」の石碑が建つ宗谷岬まで10キロたらずの地点までカバーしているとは驚きだ。では、FOMAハイスピードはどうかと調べてみると、こちらはなんと宗谷岬の際までカバー。すごいぞ、ニッポンのモバイルブロードバンドっ! 北海道での最終日は、スーパーカムイにて札幌に移動。この旅行の最後のお楽しみである寝台特急カシオペアにて、上野へ。札幌駅4番線ホームに16時3分に入線してきたカシオペアは思った以上に素敵だし車掌さんも格好いい。16時12分の発車予定まで少し時間はあるが、いそいそと乗り込む。やや興奮気味に室内の設備をチェックしていると、あっという間に発車時間に。あぁ、こんなに優雅な時間にも測定しなくてはならないのかとナカガワを恨みつつも、あわててPCの電源をオンにして、イーモバのUSB端末を接続する。 ようやく計測できたのは、発車から12分経過した16時24分。ここでは上り2.7Mbps・下り33kbpsをマークするも、間もなくメール受信があやしくなったのを良いことに、北海道での計測はここでピリオドを打ち、列車の旅を堪能することに。 この旅行では、釧路〜塘路をくしろ湿原ノロッコ号、網走〜旭川を特急オホーツク、旭川〜札幌をエル特急スーパーカムイ、札幌〜上野をカシオペアに乗車し、すっかり列車の旅に魅せられてしまった。いつか、カシオペアで札幌入りして、スーパー宗谷で宗谷岬に行きたい……。