インターネット総合研究所(IRI)は10日、T2Vプレイヤー Version1.0β(以下、T2Vプレイヤー)をリリースし、Webサイトにて無償提供を開始した。Text-to-Visionを意味するT2Vは、その名のとおり「テキストを映像に自動的に変換する技術」である。 T2Vプレイヤーでは、パソコンを使ってテキストで台本を書くだけで CG映像を制作することが可能だ。CG動画制作に加え再生機能も搭載する。製品Webサイトでは、T2Vプレイヤーで台本を書いて制作した作品のデモ映像が公開されている。 作品は、女性キャスターが、韓国のクッパ料理店をレポートしているという内容だ。原稿が字幕で表示されるとともに、CGキャラクターが身振り手振りを交えながら話をする。文章は音声合成で読み上げられ、リップシンキング(セリフとともに唇が動く)も自然な感じだ。アングルが変わったり、写真がズームされたりと、テレビ番組さながらの映像となっている。 この映像は、下記のテキストの記述をもとに作り出されている。T2Vプレイヤーはプレーンテキスト(平書きテキスト)とTVML(NHK放送技術研究所が提案したTV program making Language)スクリプトの記述をもとに再生される。 同サイトによると、「T2Vプレイヤーの一番ダイレクトな使い方は、テキストエリアにテキストを打ち込んでアニメーションを作り、これをムービーファイルに落して動画サイトなどにアップロードすること。パソコンがあれば誰でも手軽にムービーを作成してそれを公開できる」という。また、HTMLを解析してT2Vの台本形式に変換すれば、そのまま人手をかけることなく映像とすることができ、たとえば、ニュースサイトのテキストから、ニュース番組映像を作り出すこともできるわけだ。 制作したコンテンツは、「スクリプトファイルを配る(相手のPCにT2Vプレイヤーが必要)」「Webページに埋め込んで再生させる」「wmv形式の動画ファイルにする」といった方法で再生させることが可能だ。 推奨環境は以下のとおり。・OS:Windows XP (Home Edition/Professional) SP3 ・CPU:Pentium 3 プロセッサ 800MHz 以上(推奨:Pentium 4 プロセッサ 1.6GHz 以上) ・メインメモリ:256MB以上(推奨:512MB以上) ・グラフィックカード: DirectXに対応したアクセラレータ付きのグラフィックスボード ・サウンド: Windows対応のサウンドカード ・ブラウザ:InternetExplorer6.0SP2以降(ActiveX対応ブラウザ) このほか、Direct X Version 9 以上のインストールが必要(Windows XpのSP3であればDirectXは含まれている)。