【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は40万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。 今回は第62回「OCN、未明のダウン速度は速いが、朝から昼は平均以下」と第78回「中部テレコミュニケーション買収でKDDIの速度分布はこう変わる!」のフォローとして、KDDIと中部テレコミュニケーション(以下、CTC)の2社合計における時間帯別平均ダウンロード速度(ダウン速度)を分析する。2008年9月23日〜29日の測定データからKDDIとCTCにおけるダウンロード速度を抽出し、時間帯ごとに平均速度をグラフ化した。 なお、KDDIとCTCの測定数の和が全体の測定数に占めるシェアは約6%であった。 図を見ての通り、KDDIとCTCのダウン速度が最速なのは7時台で、なんと80Mbpsを上回る超高速であることがわかった。なお、全データにおける最速も同じ7時台だが、そのダウン速度は35.8Mbpsに留まり、KDDIとCTCの速度の半分にすら達していない。よって、6%程度しかないKDDIとCTCの測定データが全体の平均を大きく引っ張り上げていると想定できる。 これに対して、KDDIとCTCのダウン速度が最遅なのは14時台であり、最速時の6割程度の47.4Mbpsとなっている。しかし、この速度は全データにおける最速(35.8Mbps)のはるか上であり、1年前の第62回「OCN、未明のダウン速度は速いが、朝から昼は平均以下」で得られたOCNの最大ダウン速度(36.2Mbps:4時台)をも上回る。KDDIとCTCのグラフは、全データのグラフに比べると上下動が激しいが、この14時台を除けば常に50Mbps以上の速度を保っており「時間帯を問わず高速」と言って良いだろう。 さて、全データのグラフを1年前の第62回「OCN、未明のダウン速度は速いが、朝から昼は平均以下」で得られたグラフと比較すると、どの時間帯においてもこの1年で10Mbps程度上昇していることがわかる。よって、各社の最大ダウン速度も大きく変化していることが予想できる。今後、OCNなどシェアが大きなISPやキャリアについて同様な分析を行っていこう。