トレンドマイクロは5日、2008年1月度のコンピュータウイルス感染被害報告件数マンスリーレポート(日本国内)を発表した。 1月のウイルス感染被害の総報告数は3268件で、12月の3485件からは微減したが、ランキング内のウイルスの半数以上が入れ替わる状況が続いており、同レポートでは「依然として感染被害の多様化と分散化が進行中である」としている。 とくに、圏外から一躍ランクインしてきた「TROJ_DELF」(デルフ)、「BKDR_PRORAT」(プロラット)「WORM_VB」(ブイビー)、あるいは携帯電話などで使用されているSymbian OS上で活動する「SYMBOS_BESELO」(べセロ)などは要注意のウイルスと言えるだろう。 1月15日には、トレンドマイクロの無償ツールである「ルートキットバスター」に偽装されたトロイの木馬「TROJ_FAKEBUSTR」も確認された。この他にも実際にはウイルスに感染していないにもかかわらず、ウイルスに感染した旨の警告を行うことでユーザの不安をあおり、偽セキュリティソフトをインストールさせたり、購入を迫って金銭を詐取する手法はすでに定番化してきている。 これらはすべてWeb経由で不正プログラムが侵入し、最終的に情報や金銭の詐取を狙う「Webからの脅威」の悪質な一例とし、トレンドマイクロは注意を呼びかけている。◆ウイルス感染被害マンスリーレポート 2008年1月度順位 ウイルス名 種類 件数 先月件数 先月順位----------------------------------------------------------------------1位 TROJ_DELF(デルフ) トロイの木馬型 29件 0件 圏外↑2位 BKDR_AGENT(エージェント) バックドア 28件 13件 5位↑3位 TROJ_VUNDO(ヴァンドー) トロイの木馬型 16件 14件 4位↑4位 BKDR_PRORAT(プロラット) バックドア 9件 0件 圏外↑4位 WORM_VB(ブイビー) ワーム 9件 5件 圏外↑6位 WORM_SDBOT(エスディーボット) ワーム 8件 0件 圏外↑7位 HTML_IFRAME(アイフレーム) その他 7件 17件 3位↓8位 JAVA_BYTEVER(バイトバー) その他 6件 4件 圏外↑9位 JS_PSYME(サイミー) その他 5件 7件 9位→9位 WORM_RBOT(アールボット) ワーム 5件 3件 圏外↑