日立製作所は、7月24日、数百万件の大規模な画像・映像データの中から、指定した画像と類似した画像を1秒以内で高速検索できる類似画像検索技術を開発したと発表した。 類似画像検索技術は「見た目が似ている」画像を検索する技術で、画像の色の分布や形状等、画像自体が持つ情報を自動的に抽出し、高次元(今回の技術では100次元)の数値情報として表現した「画像特徴量」に基づいて行われる。この技術自体はすでに実用化されているが、膨大な計算量が問題となっていた。 日立の開発した技術は、画像データを保存する時に、類似したデータ同士をまとめ、その特徴量の平均をメモリ上に保管する「クラスタリング処理」と、画像特徴量のデータをハードディスクに保存する際の記録場所の最適化を行うことにより、高速かつメモリ消費量を抑えた検索を可能にしたという。 この技術を応用すれば、10,000時間分の映像の中から、好きな芸能人が出ているシーンを瞬時(数百ミリ秒)に検索する、といった画像・映像検索アプリケーションも実現できる。動画、静止画を問わず画像データベースの巨大化が進む中、画像イメージでそのまま検索できる技術は今後重要度を増すと思われる。