「今なにしてる?」という問いに対する答えをただ書いていくだけ、というシンプルなメッセージ共有ツール「twitter」が、いまだ日本語化されていないのにもかかわらず流行の気配を見せている。ブログやSNSよりも気軽に友達の近況をのぞくことができるという点が受けている理由のひとつのようだ。 そんな中5月14日、twitterヘビーユーザーが集まるイベント「Twitter Night」が東京半蔵門で開催された。 イベントは司会を努めるビデオジャーナリストの神田敏晶氏のプレゼンテーションを軸に進められ、まずは、日本ではまだあまり知られていないtwitterの創業者エヴァン・ウィリアムス氏の紹介から始まった。 エヴァン氏はブログツールの先駆けBloggerを開発したPyra Labs社の創業者でもあり、Pyra社がGoogleに買収されるとそのままGoogleの社員になり2004年に退社、2006年にtwitterを運営するObvious社を設立し、現在に至る。 会場ではデジタルガレージ共同創業者の伊藤穰一氏によるエヴァン氏のビデオインタビューが流された。 エヴァン氏はtwitterの最近の急成長について「2006年7月にプロジェクトを立ち上げたが、12月から毎月ユーザー数が倍増している。とくにここ1か月は日本からのユーザー登録が増えており、現在アメリカに次いで2番目(全ユーザーの32%)になっている。日本語版もリリースしていないのに不思議なことだ」と語った。 この発言からエヴァン氏もまだ把握しきれていないことがわかるが、現在日本ではtwitterのAPIを利用した様々なツールが開発・配布されており、これらのツールが日本での普及に大きな役割を果たしている。 このことについてエヴァン氏は「twitterが受け入れられた理由はシンプルでオープンな設計にあるのではないだろうか。twitterがAPIを公開することによって、Twitterrificのような美しいクライアントやtwittervisionのように外部サービスとマッシュアップしたものなどたくさんのクールなツールが開発されている」と、やはりAPI公開の重要性を語った。 さらに、今後のプランについて「まだ法人化したばかりなので、今後は積極的に資金を投入し企業として自立できるようにしていきたい。Twitterも機能を拡張し、より洗練されたサービスにしていきたいと思う」とまとめた。 エヴァン氏のインタビューの後も神田氏はtwitter APIを利用した様々なツールや、競合となるサービスなどを紹介し、1時間を超えるプレゼンテーションを終えた。 さらにその後、twitter APIを利用したツールの開発者などのゲストがそれぞれプレゼンテーションを行い、会場からは機能要望を含む様々な質疑応答が活発に行われた。プレゼンテーションを行った開発者は、以下のとおりだ。 携帯クライアント「モバトゥイッター」開発者のえふしん氏 MAC用クライアント「twitterpod」開発者のどりきん氏 初期からtwitterを多くとりあげた人気ブログ「GOING MY WAY」のKengo氏 GPSを使ったマッシュアップツール「ジオクリ」の伊藤剛氏 「はてなグループ」を使ったユーザーグループ「ついったー部」部長のAmachang氏 twitterユーザーの熱気を感じることができるイベントだった。 なお、このイベントの様子は5月17日(木) 23:00〜23:30にMX TVの「Blog TV」という番組で放映される。