ソフォスは24日、2007年第1四半期(1〜3月)の世界のサイバー報告の傾向をまとめた調査の結果を発表した。 発表によると、2007年第1四半期の新規マルウェア数は2万3,864件で、前年同期の9,450件と比較すると2倍以上に増加している。また、全世界の送受信メールのうち悪意があるものは0.4%(246通に1通)と、前年同期の1.3%(77通に1通)と比べて大きく減少している。 その反面、毎日平均5,000件の悪質なWebサイトが検知され、Web経由での感染拡大を狙う攻撃が増加している。これらのWebサイトのうち70%はセキュリティの脆弱性をつかれてサイバー犯罪者に悪用されている正規サイトで一見してはそうとわからないため、悪質なプログラムに感染したサイトを検知してアクセスを阻止するセキュリティ製品の導入を呼びかけている。 アメリカンフットボールチーム、マイアミドルフィンズの公式サイトに2月に仕掛けられたマルウェア「Packer」や3月に発生した、クラッキングされたドラッグストアにリダイレクトして商品を売りつけるスパムメールなどが有名な例だ。 Windowsマルウェアが10.7%である一方、悪質なプログラムをホスティングしているサイトはマルウェア全体の12.8%にのぼる。また、アドウェアは4.8%、ダイアラーは1.1%。2007年第1四半期にWebサイトでホスティングされたマルウェアのトップ10は以下の通り。1. Fujif 50.8%2. Ifradv 12.1%3. Decdec 10.4%4. Packer 6.3%5. EncIFra 5.5%6. FunDF 2.3%7. Psyme 2.2%8. Zlob 2.0%9. Behav 1.2%10. DelpBanc 0.4%その他 6.8% 2007年第1四半期にマルウェアをホスティングしたWebサイトの比率の国別トップ10は以下の通り。なお、日本は0.62%で15位にランクされている。1. 中国 41.1%2. アメリカ 29.2%3. ロシア 4.6%4. ドイツ 4.6%5. ウクライナ 3.9%6. イギリス 3.0%7. フランス 2.2%8. オランダ 1.9%9. 韓国 1.3%10. 台湾 1.0%その他 8.1% 2007年第1四半期に配信されたスパムは、前年同期より4.2%増加している。動向についてはポーランドが全世界のスパムの7.4%を配信と急上昇し、4月上旬に同社が発表した「スパム送信国ワースト12」に初めてランクインした。同社独自調査によると、ポーランドのISP、Polish Telecomが大量のスパムメールを配信し、2007年第1四半期の全世界のスパムメールの5%(20通に1通)がPolish Telecomから配信されていたという驚くべき事実が明らかになった。