シマンテックは19日、2007年度の戦略についての記者発表を都内で行なった。代表取締役社長の木村裕之氏が概要の説明にあたったが、サービスビジネスへの本格参入がアナウンスされた。新設されたサービスビジネス本部では、ISPビジネスの強化、今後の新規ビジネス、モバイルセキュリティーの3本を柱としているが、新規ビジネスは・ISPビジネスの拡大アンチウィルスを中心としたゲートウェイセキュリティーをアンチスパム、バックアップといったソリューションを含めて拡大していく。・レンタル、マネージドサービス分野月額課金で製品を使ってもらうプログラムを開発し、販売パートナーを開拓していく・リモート監視分野内部統制の高まりとともにセキュリティーの監視がより求められている。監視サービスを本格的に立ち上げる。 といったところがポイントとなる。また、これに加えてSaaS領域でビジネスを展開していくプランをたてているという。具体的なサービス内容は今後リリースされる予定ということだが、編集部ではこの新設本部の方針についてビジネス開発統括本部サービスビジネス本部執行役員本部長の谷村透氏にコメントを求めた。 氏によると、レンタル分野についてはPCのレンタル会社が顧客に提供するマシンに製品をバンドルしていくことが考えられるという。「アンチウィルスなどはかなり市場ができているかと思うが、コンプライアンスというかセキュリティーの監査を行なうソフトをレンタルPCに導入し、例えば脆弱性とかポリシーに適応した設定がされているかをチェックするようなサービスが考えられる」と話した。同社ではレンタルPCそのものの市場が今後も増えていくとし、その分野は同時にセキュリティーに対する需要が高いと考えているという。また、リモート監視については、ネットワーク系の攻撃監視とエンドポイントの監視を挙げた。「今、ワームやウイルスの攻撃対象というのは破壊ではなく情報をとってくるものに進化し、検知されにくいプログラムが主流になっている。そうした発見されにくいものをモニタリングサービスしていく」「これらのモニタリングは自社のIT部門でオペレーションするのは非常に難しいので、私どものようなアナリストがサービスとして提供していく」と話した。なお、記者会見の概要は別記事でお伝えする。