日本電気(NEC)は16日、さまざまな情報通信装置からの漏えい電磁波を極端に小さくすることで、画面や入力されたキーボードのキャラクターコード(打鍵情報)などを盗みづらくする「情報盗用防止技術」(電磁波セキュリティ技術)を開発したと発表した。 本技術は、LSIの動作によって発生する電磁ノイズを低減するためのプリント回路基板構造と、電源デカップリング用線路型素子の実装技術、機器の筐体やケーブルの適切なシールドによるノイズ低減手法の開発により実現したという。 これにより、情報通信装置からの漏えい電磁波を一般に適用される国内規制値より40デシベル小さい値(TV放送波の約100万分の1相当)まで低減することに成功。この技術を同社の暗号およびネットワーク技術と組み合わせることで、漏えい電磁波のレベルを極めて低く抑えたより安全な情報通信装置が実現できることになるとしている。 有線、無線を問わずネットワーク上のパケットは暗号化することで、盗聴や傍受などへの対策が可能だが、実際問題として、キーボードなどから漏れる微弱電波を拾うことでパスワードやIDが盗まれる可能性が指摘されている。