REMIX Tokyo 2006において、Internet Explorer 7の機能概要と評価ポイントと題するセミナーが開催された。このカンファレンスはエンジニア向けというより、ウェブデザイナーやクリエイター向けのものだ。IE 7でのユーザーエクスペリエンスに関する新機能の紹介とともに、セキュリティ対策のWindows Vistaの保護モードの機能や注意点などが説明された。 IE 7では、透過PNG、フィードアイコン、タブブラウジングなどユーザーにとって操作性にかかわる新機能が追加されている。これらは、ウェブデザイナーからのリクエストもあって実装されたものだが、実際のウェブページで使う場合のアドバイスなどが述べられた。例えば、フィードアイコンを表示するには<link rel>タグを使う、タブブラウジングではセッションが引き継がれる、XPとVistaではダイアログのサイズ指定が違う(Vistaではアドレスバー表示が基本となる)、などといった具体的なノウハウの紹介である。 また、高まるセキュリティへの対応として、フィッシング詐欺検出機能や証明書強化、Vistaの保護モードの説明も行われた。これは、技術的な説明だけでなく、証明書処理の変更点、保護モードでブラウザからアプリケーションを呼び出したりする場合の管理者権限の確認といった、ページ設計に関わる情報に重点を置いていた。 最後に、これらの新しいエクスペリエンス機能を有効に使うための各種のツールキットを紹介し、セミナーは終了となった。Ajax機能も強化され表現力も高まったIE 7だが、Vista環境でのセキュリティ対応や高度な機能をサポートするツールなど、ウェブデザイナーには有意義な情報だっただろう。