ネットレイティングスは23日、9月度のインターネット利用動向情報サービスの調査結果を発表した。 それによると、Googleが昨年同月から利用者数を500万人あまり増やし1,738万人とし、企業・グループ別集計であるプロパティランキングで初のトップ10入りを果たしている。なお、この1年間でのGoogleの成長率は43%と上位プロパティの成長率としては最大となっているほか、ページビューの成長率も68%でほかの上位プロパティを大きく上回っているという。 9月度におけるGoogleの伸張に大きく寄与したのは、主にGoogleツールバー・アップデートのページと、カスタマイズのページといった「Googleツールバー」関連ページの利用者増だとしており、対前月から173万人も利用者を増やしている。また、対前年からの成長の要因は、キーワード検索以外のサービスにおける利用者数増加によるものだと同社ではしている。 しかしながら、先日Googleが買収を発表した動画共有サイト「YouTube」の利用者数の成長においては9月度において日米ともに陰りを見せているという。YouTubeはサービス提供開始以来、爆発的な人気を呼び、急速にその利用者数を伸ばしていたが、9月は米国において初のマイナス成長、日本においても初の横ばいという状況になっているという。 これらの動向について、同社社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「Googleは日本以外のほとんどの国や地域で既にトップシェアを獲得していますが、日本のランキングにおいては際だった存在ではありませんでした。しかし、昨年以降の非検索系サービスの開始で徐々に利用者数を伸ばし、本年6月からは毎月プロパティランクを上げ、先月遂にトップ10入りを果たしました。ページビューにおいてもプロパティ上位ではYahoo!、楽天に次ぐ第3位であり、全プロパティにおいてもmixiに次ぐ第4位となっています。数字の上でもGoogleが台頭してきたことは今後のポータルサイトの競争の激化を予感させます。一方、YouTubeの利用者数の停滞は一時のブームが落ち着いたものと考えられます。今後、GoogleによるYouTubeのサイト運営がどのような影響を与えるか、注目したいものです」とコメントしている。 2006年9月度のプロパティランキングは以下のとおり(カッコ内は昨年9月度順位)。[1位] Yahoo!(1位)[2位] Rakuten(2位)[3位] Microsoft※MSNと統合後の順位(Microsoft:8位/MSN:5位)[4位] NTT Communications(7位)[5位] GMO internet(3位)[6位] Nifty(4位)[7位] NEC(6位)[8位] FC2(圏外)[9位] Amazon(10位)[10位]Google(15位)