Windows Liveで形成する新たなマイクロソフトのエコシステムには、パートナーのほかに第3者のディベロッパーも存在する。Webプラットフォームをオープンにし、第3者のディベロッパーの参加を活性化することで、ユーザーは多種多様なサービスから自分が望むものを選択して使うことができるようになる。この膨大なログ情報を、世界最大級のユーザー数を獲得しているPassport Networkのアカウント情報と組み合わせれば、「競合他社よりも精度の高いターゲティングが可能になるだろう」と塚本氏は述べ、魅力的な広告インフラの提供に自信を見せた。
Windows Liveは設定を自由にカスタマイズしたりサービスを選択できたりする「User in Control」の思想に基づいて設計されている。これは、インターネットを使いこなしているユーザー(インターネットオプティマイザー)のポータルとなることが狙い。マイクロソフトにはすでに「MSN」というポータルがあるが、MSNはどちらかと言うと情報の取得やサービス利用に受身のユーザーをターゲットとしてサービスを継続する。したがって、2つの異なるエントリポイントを用意し、幅広くユーザーを獲得したい構えである。
「Widows Live」は、ドラッグ&ドロップで簡単にコンテンツをパーソナライズでき、RSSフィードのほかにも、Liveメールの受信トレイや、「Windows Live Gallery」サイトで提供されているガジェットなどを追加できる。ディベロッパー向けのガジェットSDKはすでに8月24日から無償で公開されており、コンテストを開催するなどして盛り上がていくとのことであった。
「Liveサーチ」は、ある特定の分野のサイト群だけを検索対象にできるマクロを使って、ノイズの少ない検索結果を提供する。マイクロソフトがあらかじめ用意したマクロ以外にも、「Windows Live Gallery」サイトで他のユーザーが公開したマクロを自由に使える。なお、9月15日よりLiveサーチとMSNサーチのエンジンが完全に統合化され、引き続きインデックス拡大や精度の向上が図られるとのこと。