三洋電機は11日、台湾クオンタ・コンピュータ(廣達電脳公司、クオンタ)とテレビ事業におけるグローバルな戦略的提携を開始することを決定したと発表した。両社はこの戦略的提携により、双方の強みを活用した製品プラットフォームの共通化、材料・部品の共同集中購買を実施し、年末商戦への対応を行っていくとしている。 今回の戦略的提携では、三洋電機のテレビ事業に関連する企画・開発、購買などの業務を分割し、2006年10月をメドに新会社を設立。クオンタはこの新会社の株式を19%保有する予定だという。 新会社では、三洋電機がテレビ事業を手懸けている日本、北米、欧州、中国などすべての地域に向けた開発や購買などの業務をカバー。また同時に、テレビ事業の本社機能を北米に移転し、テレビ事業の主要市場である北米を基点としたグローバルマネジメントを行う体制へと変更するとしている。 これについて三洋電機では、「三洋電機のテレビ事業を本体から独立した事業体として運営することで、より迅速な意思決定が可能となり、構造改革を更に加速させていくことができます」と発表している。また、今後も引き続きフラットテレビ事業の経営統合を視野に入れた合弁会社設立を目指し、クオンタと協議を継続していくとしている。 新会社の概要は以下のとおり。・会社名:三洋ビジュアルテクノロジー株式会社(仮称)・資本金:1億円(純資産約4.5億円)・出資比率(予定):三洋電機81%、クオンタ19%(※設立時点では三洋電機100%となる予定)・設立日:2006年10月2日(予定)・代表者:井植敏彰氏(三洋電機 常務執行役員)・所在地:大阪府大東市三洋町1-1・従業員数:約130名・業務内容:フラットテレビの企画・開発、フラットテレビ関連部品の購買、ブラウン管テレビの企画・開発