トレンドマイクロは7日、2006年7月度に日本国内から同社に寄せられた、コンピュータウイルス感染被害報告の件数ランキングを公表した。 7月のウイルス感染被害の総報告数は7,328件と、6月の7,602件からわずかに減少。また、ウィルスの種類では全体の傾向に大きな変化はないものの、ワームの感染被害の報告数が先月に比べ増えてきているとしている。 7月のトピックスでは、6月に引き続き7月も未修正のセキュリティホールへの攻撃「ゼロデイアタック」が確認されたことをピックアップ。6月の月例セキュリティ更新プログラムの公開後には、Excel、Wordなどでのゼロデイアタックが発生しており、修正パッチの公開が待たれていたが、これで2か月連続してマイクロソフトの月例セキュリティ更新プログラムの公開後すぐにゼロデイアタックが確認される状況となっており、悪意あるユーザが月例パッチ公開後を狙っている可能性すら考えられると同社ではしている。 7月に確認されたゼロデイアタックは、PowerPoint 2000/2002/2003の未修正の脆弱性を攻撃するもので、電子メールへの添付や、WebコンテンツとしてのダウンロードによってPCに侵入してくるという。 同社では、「ゼロデイアタックによりセキュリティホールへの技術的な防御策が確保できない状況がこれからも続くようであれば、これまでよりもセキュリティ情報に注意を払わなければならなくなります。また心がけとして、出元が確認できないMicrosoft Office文書ファイルを開かないように注意することも重要です」と警鐘を鳴らしている。 2006年7月度のウイルス感染被害ランキングは以下のとおり。[1位] SPYW_GATOR(スパイウェア):201件(先月順位:1位)[2位] JAVA_BYTEVER(その他):136件(2位)[3位] WORM_SDBOT(ワーム型):109件(8位)[4位] TROJ_AGENT(トロイの木馬型):101件(5位)[5位] WORM_RBOT(ワーム型):98件(3位)[6位] WORM_NETSKY(ワーム型):86件(圏外)[7位] ADW_WEBSEARCH(アドウェア):76件(4位)[8位] ADW_SOLU180(アドウェア):62件(圏外)[9位] ADW_SHOPNAV(アドウェア):55件(6位)[10位]ADW_SBSOFT(アドウェア):41件(圏外)