文化放送が推進するメディアミックス・コンテンツ事業の「雷電」は、押井守が原作・脚本・監督を務める連続ラジオドラマ「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」を5月31日(水)から放送する。 また6月15日(木)からはOCNなど35社のプロバイダ会員を対象に、押井監督の特別インタビューや同作品の関連画像などをインターネットで無料配信する。 雷電では3年後を目処に作品の映画化も計画しており、CD・DVDなどのパッケージ化も検討している。 雷電は、ラジオとインターネットを軸にコンテンツを展開する事業体だ。「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」(全31本)は、雷電の映画部門である「雷電キネマ」の第1弾作品になる。文化放送が毎月1回、最終水曜日の深夜2時35分からオンエアするが、10月以降は週1回に増やす計画だ。 押井監督はライフワークとして、20年に渡り「ケルベロス・サーガ」と呼ばれる作品群を手がけてきた。「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」は、その最新作になる。 物語の舞台は、第2次大戦下の独ソ戦におけるドイツ軍だ。激戦区のスターリングラードでは、特殊装甲服「プロテクトギア」に身を包む謎の精鋭部隊「ケルベロス」が戦っていた。ドイツ軍第808宣伝中隊所属のマキ・シュタウフェンヴェルク大尉は、彼らのドキュメンタリーを撮るためロシア戦線の奥深くへと旅立つが……。 出演は榊原良子(マキ大尉)、池水通洋(ホラーバッハ曹長)、内田夕夜(ラウト伍長)など。 5月24日に開かれた発表記者会見で押井監督は、「ケルベロスがいかに戦い、滅んでいくか? の物語だ。僕の本業はアニメ監督だが、ラジオの音声監督を務めた経験もある。音声と音響だけで戦争をどう表現するか? は刺激的な作業だ」などと語っていた。