米シーゲイト・テクノロジーは25日、垂直磁気記録方式を採用したノートPC向け2.5インチHDD「Momentusファミリ」を出荷したと発表した。Momentusファミリは、2.5インチサイズでは業界最大となる160Gバイトまでの容量が用意されている。 同社では、「デスクトップPCとノートPCの間にある容量やパフォーマンスの差を縮小することにより、成長著しい大容量かつ回転速度の速いノートPCに対する需要を満たすことができます」とコメントしている。 今回出荷した「Momentus 5400.3」は、垂直磁気記録方式により容量を引き上げたほか、回転速度が5,400rpmでありながら4,200rpmのものと同程度の消費電力で動作するのが特徴。 なお、同社では垂直磁気記録方式の利点を7,200rpmのMomentusディスクドライブや1インチ、3.5インチ製品にも採用していく予定だとしている。 垂直磁気記録方式では、従来の長手磁気記録方式のようにディスク上のデータビットを記録媒体面に対して水平に配置するのではなく、垂直方向に配置しデータビットの配列方向を変えている。これにより、同じ時間内にドライブヘッド下を通過するビット数が増えるため、回転速度を上げることなくドライブのパフォーマンスが向上するのだという。また、消費電力や放熱を上げずにパフォーマンスを向上させることも可能だとしている。
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