NTTドコモグループは、大規模災害時に発生する通信集中への対策として、iモードによる災害用伝言板サービスや、パケットと通話で独立のトラフィック制御などを実施する。 災害用伝言板サービスは、震度6弱以上の自身などの災害時にiMenuから提供される新サービス。電話番号ごとに10件程度のメッセージ(全角100文字程度)を登録できるというもの。メッセージは72時間程度保存される。利用は無料で、登録された安否情報はiモードやインターネットから参照できる。2004年1月からの提供が予定されている。 また、現在は音声もパケットも同時に制限されている通信制限について、2004年4月をめどに音声とパケットを独立で制限できるような仕組みに変更する。これにより、音声通話が殺到しても、パケット利用が少なければ、音声のみ制限されてパケットの利用は制限されない、といった運用が可能になる。通話集中で災害用伝言板サービスも使えなくなる、といった事態が回避できるわけだ。 このほか、災害による輻輳時に、災害用伝言板サービスやNTT東西の災害用伝言ダイヤル(171 / イナイ)の利用を呼びかけるガイダンスを流すことで音声通話への集中回避もはかる。 この夏は地震や水害など災害が多発したが、このとき電話が非常につながりにくかった経験をした人も多いと思う。こうした対策によって、そうした輻輳が多少でも緩和されることが期待される。