
ハノーバーメッセ2025
産業オートメーションおよびロボット向けに開発されたアンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」が世界有数の産業賞「Hermes Award」の最終候補にノミネート
複列配置により負荷分散が大幅に改善され、運転中のスキューを抑制
「XZUシリーズ」は従来のクロスローラー軸受に比べて傾き剛性が30%向上
最終候補ノミネートはシェフラーが有する革新力の証
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504077002-O1-NN7sc4fU】
「XZUシリーズ」
モーションテクノロジーカンパニーであるシェフラーは、複列アンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」で世界的に有名な技術賞である「Hermes Award 2025」(ヘルメス・アワード2025)の最終候補にノミネートされました。ドイツメッセAGが主催するハノーバーメッセのオープニングセレモニーにおいて「Hermes Award 2025」が発表され、技術革新のレベル、産業界にとってのメリット、費用対効果などの観点から優れた製品が受賞製品として選出されました。シェフラーが開発した複列アンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」は、特にロボット、産業オートメーションのほか、ヒューマノイドロボット(人型ロボット)など未来を担う分野向けに設計された革新的なころ軸受です。さまざまな応用分野においてロータリージョイントに求められる要件が高まる中、コンパクト設計で高効率かつ軽量の「XZUシリーズ」は、こうした要件を満たしています。
シェフラーAGのベアリング&インダストリアルソリューションズ事業部CEOであるサッシャ・ザップスは次のように述べています。「Hermes Award 2025の最終候補3製品の中にノミネートされたことを喜ばしく思います。複列アンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」は、シェフラーの軸受製品の将来性を象徴するものであり、最高の革新力と費用対効果を組み合わせた製品です。このようにシェフラーは、産業界の数多くの将来分野において進歩をサポートし、お客様の付加価値を持続的に生み出しています。」
革新的なベアリング技術で精度と効率のスタンダードを確立
世界中でロボットやコボットの数が増加しており、さまざまなタイプのロータリージョイントに対する需要が拡大しています。ロータリージョイントには、高精度、位置決め精度、振動挙動などの面で厳しい要件が課されています。ほぼ正方形の転動体を持つ従来のクロスローラー軸受は、 トルク変動、すなわち不安定な振動を発生させる傾向があり、回転方向が変わる際に潤滑油漏れが発生しやすくなります。しかし、「XZUシリーズ」では、針状ころ保持器によりスムーズな動きが確保されるため、スキューが抑制されます。また、特別に開発された保持器には、漏れ防止を目的とした潤滑油用のスペースが設けられています。アンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」のもう一つの特徴は、従来のクロスローラー軸受と同じ取付寸法であるため、交換が容易な点です。さらに、「XZUシリーズ」は、従来型と比較して傾き剛性を30%以上向上させており、クロスローラー軸受のデメリットの多くを克服しています。
6軸コボットを用いた実証実験では、クロスローラー軸受から「XZUシリーズ」に変更した場合、制御パラメータを調整することなく、速度800 mm/sでの軌道曲線の偏差が40%減少しました。この革新的な軸受技術により、運動精度が向上することで、機械の効率が高まります。このような利点から、「XZUシリーズ」は精密ギアボックスや産業用球面すべり軸受に特に適しており、ヒューマノイドロボットなどにも使用できます。
また、「XZUシリーズ」の針状ころ保持器は、優れた内部負荷分散をサポートし、一定の低摩擦トルクでより調和の取れた動きを実現します。これにより、軸受の寿命が延び、メンテナンス頻度が低減します。「XZUシリーズ」は、ころ軸受の保持器が異物混入を防止するため、食品技術や医療技術など、特に高い衛生要件が求められる用途において、従来型の軸受に代わる優れた選択肢となります。
ハノーバーメッセへのシェフラーの出展情報
2025年3月31日から4月4日まで、ハノーバーメッセのホール5、ブースD18で、革新的なアンギュラコンタクト針状ころ軸受「XZUシリーズ」をはじめとするシェフラーの未来技術を展示しました。また、ホール13には、水素の生成と利用に関するソリューションに焦点を当てた水素ブース(E41/1)を出展しました。
ハノーバーメッセでのシェフラーの展示について詳しくはこちらをご覧ください。
ハノーバーメッセ2025への出展|シェフラーグループ
シェフラーAGのベアリング&インダストリアルソリューションズ事業部CEO、
サッシャ・ザップスの写真は こちら からご覧いただけます。
注)本プレスリリースは現地時間2025年3月31日にドイツ・ハノーバー及びヘルツォーゲンアウラッハで発行されたものの日本語訳です。英文の原文との間で解釈に相違が生じた際には原文が優先します。
シェフラーグループ – We pioneer motion
シェフラーグループは、75年以上にわたりモーションテクノロジーの分野で画期的な発明と開発を推進してきました。電動モビリティやCO₂排出削減効率の高い駆動システム、シャシーソリューション、そして再生可能エネルギーのための革新的なテクノロジー、製品、サービスにより、シェフラーグループは、モーションの効率性、インテリジェンス、持続可能性を高めるための、ライフサイクル全体にわたる信頼できるパートナーです。シェフラーは、モビリティエコシステムにおける包括的な製品とサービスの範囲を、ベアリングソリューションやあらゆる種類のリニアガイダンスシステムから修理および監視サービスに至るまで、8つの製品ファミリーに分けて示しています。シェフラーは、約120,000人の従業員と55か国に約250以上の拠点を持つ、世界最大級の同族会社でありドイツで最も革新的な企業の一つです。
シェフラー、革新的なアンギュラコンタクト針状ころ軸受で「Hermes Award」の最終選考に選出 | プレスリリース | シェフラージャパン