小川彩佳、“安楽死”選んだ女性の姿に思い馳せる「どれだけ自分は今を必死に生きているだろう」 | RBB TODAY
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小川彩佳、“安楽死”選んだ女性の姿に思い馳せる「どれだけ自分は今を必死に生きているだろう」

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小川彩佳【撮影/平木昌宏】
  • 小川彩佳【撮影/平木昌宏】
  • (左から)西村匡史監督、小川彩佳【撮影/平木昌宏】
  • 小川彩佳【撮影/平木昌宏】
  • 小川彩佳【撮影/平木昌宏】
  • 『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS
  • 『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS
  • 『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS
  • 『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS

 アナウンサー・小川彩佳と、TBSテレビの西村匡史監督が9日、都内で行われたドキュメンタリー映画『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』(TBS)トーク付特別試写会に出席。「安楽死のあり方」や「生き方」について語り合った。

 同作は、重い神経難病を患う女性・迎田良子さんが7年間の闘病生活の末、スイスで安楽死を選ぶまでの人生を追ったドキュメンタリー作品。幼少期の虐待、流産や離婚など幾度もの試練に直面しながら、自立を貫き夢を叶えた末、最後まで誰にも頼らず生きたいという思いから安楽死に踏み切る姿を描いている。重い難病と向き合う中、やり残したことはないと語り、自ら点滴のバルブを開いて人生を終えるまでを記録した作品だ。

『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS
『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS
『彼女が選んだ安楽死~たった独りで生きた誇りとともに~』©TBS

 ステージに登壇した西村監督は今の気持ちを聞かれ、「この映画は2022年1月に迎田良子さんからいただいた、1通のメールから始まりました。安楽死について、そして安楽死を通して生きること、死ぬことについて考えてもらう議論のきっかけになればということの依頼を受けて、そこから1年間ずっとやり取りしてきました。彼女の思いを1つ届けることができたかなと思って少しほっとした部分もあり、これから多くの方に見ていただけたらなと思っております」と真剣な表情で語った。

 これまで『news23』(TBS系)で、西村監督の取材した特集をお伝えする機会が何度もあったという小川。その中で小川は西村監督に対し、「熱心に、思いを込めて取材相手の皆さんに向き合う方だなと肌で感じてきた」という。小川は「西村さんの向き合い方を見ていた身としては、(報道特集の中では)きっと込められなかった思いもあったと思います。それが、こうして映画という形で作品になったことに、まず勝手ながら私も深い感慨を覚えました」と今の心境を明かした。

小川彩佳【撮影/平木昌宏】

 小川は「どうしても安楽死を取り上げる作品というと、敬虔な気持ちで向き合えないんじゃないかと、構える気持ちが先に立ってしまう面もありました」と、当初抱いていた印象を振り返る。一方で実際に鑑賞すると「作品の中で描かれていたのは、1人の女性の生き様でした。迎田さんが死の間際、直前までどう生き抜いたかというのを非常に丁寧に描いた作品だったんじゃないかなと感じました。返す刀で私自身も『どれだけ自分は今を必死に生きているだろう』と問いかけられるような作品でした」と率直な感想を述べた。

 また本作のテーマでもある「安楽死」について問われた西村監督は「日本ではまだ議論が進まず“タブー視”されがちですが、誰もがいずれ直面する『死』の問題を考えるうえで、安楽死は避けて通れない大きなテーマの1つだと思っています」と話す。一方で「安楽死の議論の中で、社会保障の考え方を結びつけるというのは最もやってはいけない議論で、明確に反対します。たとえば国の財政負担や社会保障負担を減らすために安楽死を考えるというのは、まったく別の話。あくまで“どう生きるのか、どう生ききるのか”を考えるうえでの議論として捉えてもらえたら」と呼びかけた。

小川彩佳【撮影/平木昌宏】

 安楽死を決断した迎田さんについての小川の思いを聞かれると、「誤解をもって伝わると心苦しいので、なかなかこれを言葉にするのは難しい」と複雑な心境を口にしながらも、「率直に、迎田さんという1人の女性を画面を通して拝見した時に、私も迎田さんと言葉を交わしてみたかったなとか、迎田さんと人生の話をしてみたかったなっていう、そんな気持ちにさせられます。とてもお話にも深みがあっていろんな経験をされていて、かっこいい女性だなっていう風に思いましたね」と明かす。続けて「本当に人それぞれの人生の中で編み出されたものというのが、人生を貫いていくんだという風に感じました。周りの人間が何か口を挟んだりとか、とやかく言えるものではない、そうした領域っていうのが確実にあるんだなと思いました」と思いを明かした。

 続けて小川は、改めて作品や迎田さんの生き様を振り返り、「領域も、私自身も、自分の人生の中で育てていかなければならないなというふうに思いました。それは、目の前にある一日一日を大切にすることだったり、周りの家族や自分自身を大切にすることも含まれていると思います。まさに自分の生き方っていうことを考えさせられた、そんなきっかけになる作品でもあったなと思います」と語った。

(左から)西村匡史監督、小川彩佳【撮影/平木昌宏】

《平木昌宏》
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