乃木坂46による「37thSGアンダーライブ」の最終公演が、1月30日に幕張メッセ・イベントホールにて開催された。
同公演は、昨年12月にリリースされた37thシングル「歩道橋」のアンダー楽曲「それまでの猶予」を歌うメンバーが参加したライブで、1月28日から3日間にわたって開催。5期生の冨里奈央がアンダーセンターを務め、12人のメンバーが新たな試みを取り入れた内容で観客を楽しませた。
ライブは冨里の「37枚目アンダーライブ、いくぞ！」の第一声とともに、「それまでの猶予」からスタート。ディスコビートに合わせたミラーボールの演出の中、メンバーは力強い歌と軽やかなダンスで観客を魅了していく。その後も菅原咲月を中心にした「Hard to say」、柴田柚菜のボーカルが光る「Wilderness world」が続き、初期のヒット曲「制服のマネキン」が繰り出された。
副キャプテンの菅原からこの日の意気込みを尋ねられると、冨里は「ついに最終日、寂しい気持ちもあるんですけど、今日までやってきたことを全力でお届けします！」と力強く宣言。黒見明香が「大好きな皆さんが最高に盛り上げてくださるので、より最高の思い出を作り上げていきたい」と口にすると、続けて伊藤理々杏も「最終日、声が枯れるまで出せる人？」と観客を煽っていく。
今回のアンダーライブにおけるメイン企画では、ダンスを封印しソロ歌唱で勝負。初日、2日目とそれぞれメンバーが日替わりで思い入れの強い1曲を披露してきたが、最終日は吉田綾乃クリスティーがトップバッターを務め、「孤独な青空」を晴れやかな表情で歌い上げる。また、佐藤璃果は「ないものねだり」、中村麗乃は「歳月の轍」、冨里は「今、話したい誰かがいる」を披露した。
ライブ中盤のMCでは、観客への福袋プレゼントを賭けたゲーム企画を実施。会場の一体感が高まると、その熱をさらに上昇させるようにコール＆レスポンスが始まり、「狼に口笛を」などの楽曲が歌い上げられる。
そしてライブが佳境に差し掛かると、会場が緑色に染まる中「シンクロニシティ」が流れ出し、オリジナルメンバーにも負けないパフォーマンスが披露された。そして「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」、「落とし物」、「悪い成分」、「踏んでしまった」といった曲を経て、「日常」では冨里が情熱的なパフォーマンスで、会場の盛り上がりを最高潮に到達させた。
本編ラストナンバーに移る前には、座長の冨里が現在の思いを吐露。乃木坂46加入前は人に本心を見せられなかった彼女は、「乃木坂46に加入して、私は変われました」と語る。そして、今回のアンダーライブを通じてメンバーからたくさん助けられたと明かし、「アイドルって楽しいことばかりじゃなくて、時には逃げ出したくなることもあるんですけど、こうして3日間を12人で走り切ることができて、そして毎日みんなの優しさに触れて成長できたことが嬉しいです」と感謝を伝えた。
さらに「私はアイドルになってよかったです。本当にこの3日間楽しくて、心から幸せだなって思いました」と涙ながらに語ると、「私がすごく救われた、大切にしている曲を、ここにいる大切なメンバーと一緒に披露させていただきたいと思います」といい、自身の初センター楽曲「考えないようにする」をパフォーマンスして、ライブ本編を締め括った。
「太陽ノック」から始まったアンコールでは、ふたたびメンバーがトロッコに乗って会場中を動き回り、ファンと交流。その一方で「帰り道は遠回りしたくなる」では、冨里が手にしたカメラでメンバーを撮影するなど、ステージ上に和やかな空気が流れていく。
最後のMCで3日間を振り返る場面では、菅原が「(冨里)奈央が座長だったからこそ、ふんわりした空気で過ごすことができた」と伝え、冨里と2人で涙を流す一幕も。最後は「乃木坂の詩」でメンバー、観客がひとつになってライブはフィナーレに到達。最後に、冨里は「本日はこんなにも素敵な景色を見せてくださり、ありがとうございました」と挨拶をしてステージを後にした。
