グルメメディア「ヒトサラ」を運営するUSENは1月16日、2024年に最も輝いたシェフ・レストランを表彰する「Best Chef & Restaurant 2024-2025」を発表した。629名のシェフへのアンケートを実施し、「100店舗・105名のシェフ」を選出した。
今回の選出では、「令和6年能登半島地震」の被災地で奮闘するシェフたちに多くの賞賛が集まった。石川県の「Villa della Pace」平田 明珠氏と「一本杉 川嶋」川嶋 亨氏が注目シェフ・レストランとして選ばれ、災害に負けず復興に向けて奮闘する姿勢が評価された。
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全体部門の「ベストシェフ&レストラン100賞」では、「SÉZANNE」のダニエル・カルバート氏が3年連続で3つ星を獲得。若手シェフの「白寧」林 大氏やフランス人シェフの「気分」ユーゴ・ペレ=ガリックス氏も初登場で3つ星を受賞した。
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副賞では、シェフたちが2024年に食べた中で最も記憶に残っている料理を表彰する「シェフが推す"感動の一皿"賞」や、料理のプロをうならせた「シェフが選ぶカレー店・ラーメン店賞」を新設。カレー部門では「ハルダモンカレー」、ラーメン部門では「Ramen Break Beats」などが受賞した。
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ヒトサラ編集長の小西克博氏は、外食産業の現状について「利用者は増えているものの宴会や二次会は減少しており、円安や物価高の影響もあって存続が難しい業種が増えました。高額で予約困難なお店と、その他のお店との二極化はより鮮明になっています」とコメント。一方で、インバウンドの回復や、国内を深掘りするローカル・ガストロノミーへの関心の高まりも指摘した。
「Best Chef & Restaurant 2024-2025」は、日々「おいしさ」を追求し続けるシェフへの敬意を込めて2013年から表彰を実施しており、今回で第12回目となる。本アワードを通じて、料理人の努力と創造性が評価され、外食産業全体の発展につながることが期待される。
今回の発表は、変化する外食産業の中で、シェフたちの努力と創造性を称える重要な機会となった。震災からの復興に取り組むシェフたちへの注目や、ローカル・ガストロノミーへの関心の高まりなど、日本の食文化の多様性と resilience が示された形となった。