新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』が初めて実写映画化されることが決定した。新海誠の作品が実写化されるのはこれが初めてだ。
原作は2007年に公開された新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』で、映像美や音楽、詩的なセリフで編まれたセンチメンタリズムが特徴だ。公開から17年以上経った今も、日本のみならず世界中で愛されている。
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主演はSixTONESの松村北斗で、彼にとって初の単独主演映画となる。松村は新海誠が監督を務めた『すずめの戸締まり』で宗像草太役を演じ、同作は興行収入149億円を超える大ヒットを記録した。新海誠は「最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます。」とコメントしている。
実写映画の監督を務めるのは奥山由之。映像監督・写真家として高い評価を得ており、今回が初の大型長編映画監督作となる。奥山は「今しか作れないもの」にしたいと意気込みを語っている。
脚本は鈴木史子が担当し、原作の深遠さを前に喜びと緊張を持って向き合ったと語っている。公開は2025年秋を予定している。
新海誠は「奥山監督をはじめとした若く熱心なチームがふたたび『秒速5センチメートル』に向き合ってくれていることに、私はとても興奮しています」とコメントしている。
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松村北斗は「この原作はたくさんの方の人生に深い影響を与えてきました。ファンの皆さんはそれぞれの解釈と世界を持っていて、僕もその一人です」と語り、原作チームやファンへの敬意を胸に挑む意気込みを示している。
奥山由之は「どことない喪失感、焦燥感を抱える貴樹の背中に、温もりある手を添えるようにして、心から信頼するチームの皆さんと共に、1シーン1シーン、1秒1秒を丁寧に、切実さと誠実さをもって、真摯に撮り重ねたいと思います」とコメントしている。
公開は2025年秋、全国東宝系にてロードショー予定だ。