北野武監督の新作『Broken Rage』ベネチアでスタンディングオベーション | RBB TODAY
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北野武監督の新作『Broken Rage』ベネチアでスタンディングオベーション

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 Amazon Original映画『Broken Rage』が、第81回ベネチア国際映画祭で初のワールドプレミアを迎えた。北野監督がスタンディングオベーションを6分で制止する一幕もあった。

 同作は北野武が監督・脚本・主演を務め、「暴力映画におけるお笑い」をテーマに制作された。前半は警察とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋が生き残りをかけて奮闘するクライムアクション、後半は同じ物語をコメディタッチで描くセルフパロディとなっている。主人公の殺し屋・ねずみをビートたけしが演じている。

 北野武監督、浅野忠信、大森南朋は6日、現地イタリアで開催の公式記者会見とレッドカーペット、公式上映に登場した。ベネチア国際映画祭への正式出品は、日本の配信動画作品として初の快挙である。なお、同作はPrime Videoにて2025年に世界配信を予定している。

 北野監督は「劇場の人向けではなくTV画面で観る人向けて今までやってみたかったことをテストでやってみた。気楽に撮ってみたら、まさかこんな(ベネチアに来る)ことになるとは。もっと真剣にやるべきだったな」と語り、会場を沸かせた。また、「実際にインターネットをみたりして意外に規制が外れて『よくこんな悪口が言えるな』と楽しくみているが、スピード感に飲まれているのか、(本作の編集にあたり)映画の<間>じゃなくてインターネットの<間>になった」と述べ、実験的な作品であることを強調した。

 浅野忠信は「武さんのような、違うところで活躍されていた方が映画に来て、まっすぐな目で我々に向き合ってくださるっている気がするんですよね。そうすると他の映画監督とは全然違う要求をされるので、役に対して応えていく作業を現場でしていかないと北野監督が認めてくれないということがわかったので、役に対する取り組み方が変わったなと。前作の『首』にしても今回の(Broken Rage)にしても常に新しいことにチャレンジしている姿勢も含めて俳優として学ぶことが多かった」と語った。

 大森南朋は「武さんの横にずっといることが出来て、浅野君と一緒にお芝居できて、撮影の日々は本当に毎日楽しかったです。(後半のパロディパートの撮影では)生意気ながらも『武さんにもちょっと笑ってほしい』という気持ちで撮影に挑んだんですけど、なかなか出来なくて苦労しました」と振り返った。

 北野監督は「この二人は、おれが将来すごく期待している人たちなんで、すごく一生懸命にやっていただいて、いずれは映画界を引っ張っていく日本の役者さんだと思ってますんで、みなさんも心に留めておいてください」と絶賛し、会場からは拍手が起こった。

 公式上映が行われたメイン会場のSALA GRANDEには、北野監督の新作を待ちわびたファンが世界中からベネチアへ押し寄せ、1,032席が埋め尽くされた。上映中は笑いと拍手の渦が起き、上映後にはスタンディングオベーションが6分を過ぎたところで北野監督が制止した。「ベネチア国際映画祭には何度も来ているけど、今回は、その中でもトップ3に入る程反応が良かった。『HANA-BI』の時よりもスタンディングオベーションはこっちのほうが長くて、面積とか体積で言えば、今回のが一番良かったなと思います。『Broken Rage』はあまりにも映画らしくない、冒険した作品なので「大丈夫かな?」と思ったけど、反応がすごく良かった」「ベネチア国際映画祭は、映画では無名だった武にグランプリをくれたので、自分たちが育てたという感覚を持ってくれてるんじゃない? ベネチアでグランプリを獲っても、あまり進化のないことをやっていたらファンに飽きられちゃうから、またチャレンジしてるところを見せないと。1本1本、ベネチアのファンがこの映画を見たらどう思うか?ということも意識しながら作ってます」と話した。

《RBB TODAY》

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