『小説現代』に連載していた小説を書籍化した同作は、高校生たちが短歌を詠んで競い合う「短歌甲子園」をテーマに執筆した青春譚。作中には宮田が作った約60首のオリジナル短歌も収録されている。
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宮田は「短歌甲子園」をテーマに小説を書くことになったきっかけについて、「1つ前の作品が恋愛もので、次は何を書こうかなとなったときに青春ものを書きたいな、青春といえば部活だろうと思って。私はもともと短歌が好きで、その中で高校生たちの『短歌甲子園』があると知ったので、それをテーマに書いて高校生たちにもっと短歌を楽しんでもらいたいなという気持ちから書きました」と語った。
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執筆前には実際に高校生が参加する「短歌甲子園」の現地取材もしたといい、「高校生の方に話を実際に聞いたり、大会の様子も見たりして、高校生って本当にすごいなと思いました」と回顧。「若い世代の方に読んでいただいて、文芸部に入ろうかなとか、短歌甲子園に出たいと思ってもらえたら。短歌って面白いよっていうことを伝えたいです」と声を弾ませた。
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「メディアミックスで展開できそうな作品では?」と振られると、「私はすごく舞台が好きなので、舞台化は嬉しいなと思うんですけれど(作中のシチュエーションが)部室ばかりなので、ちょっと地味ですかね…(笑)。アニメも好きなので、憧れはアニメ化です」と笑顔を弾けさせた。
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2年前に日向坂46をアイドルを卒業して以降、作家として順調なセカンドライフを送っている宮田。先日グループ卒業を発表した加藤史帆、東村芽依、丹生明里、濱岸ひよりの4人へのメッセージを求められると、「私自身、卒業してからのびのびとやらせていただいて、皆様のお力添えがあって本も3冊目を出すことができました。こういう皆様のお力がいただけるのは前のアイドル活動があって、たくさん応援していただいたり、人からの応援は大事なんだなと学んだことがあってだと思うので、そういう学んだことを大事に、のびのびと好きなことをやってほしいです」とエールを送った。
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また昨日、宮崎県で地震の被害に遭った人々へのメッセージを求められると、「私は来週、宮崎県日向市の短歌甲子園に行く予定なので他人事じゃないなと、昨日もニュースを見ていました。不安なことも多いと思うので、少しでも安らげる時間があればいいなと思います」と語った。また「上手なコメントはできない」と言葉を選びながら「祈る気持ちはいっぱいだよ、いつでも味方だよということは伝えたいです」と思いを言葉にした。