今月14日に発表された韓国主要週間チャートでは、2nd EP「Get Up」のタイトル曲「Super Shy」と「ETA」が5週連続でトップを独占。また、11日に発表された英オフィシャルシングルチャートでは「Super Shy」が5週連続チャートインした。
驚くべきは、この記録をデビュー2年目にして成し遂げているということだ。なぜ、「NewJeans」はこれほど世界中で人気なのか?その理由を挙げてみた。
10代メンバーの圧倒的ポテンシャル
メンバーは、ミンジ、ハニ、ダニエル、ヘリン、ヘインの5名。全員がまだ10代という若いグループだが、ポテンシャルの高さからデビュー前からすでに注目を集めていた。

最年長19歳のミンジは、TWICEやStaryKidsを輩出したJYPの元練習生で、BTSの「Permission to Dance」のMVにも出演。ミンジとともに同MVの出演経験を持つハニは、韓国語・英語・ベトナム語を操るバイリンガルだ。ダニエルは幼い頃からキッズモデルとして活動、最年少の15歳・ヘインは韓国の人気YouTubeチャンネル「Poket TV」などに出演するなど、各々がすでに様々な経験を積んでいた。
※メンバー写真
正直、これほどのメンバーが集結して、「成功しない」ことの方がおかしいのだ。
幅広い世代に響くR&B調サウンド
「NewJeans」の楽曲は、80年~90年代の要素が落とし込まれたR&B調のサウンドも魅力のひとつ。この“エモさ”をまとったトレンディなサウンドがZ世代には新鮮に、当時を知る中高年は親しみやすさを感じるのだ。
この“トレンディ感”は、彼女たちのファッションやMVにも大きく反映されている。ヒット曲「Ditto」MVの映像は、まるで90年代のビデオカメラで撮影したような粗い画質の映像が印象的。また、1990年代~2000年代に流行した青文字系ファッションを軸としたスタイリングも、Z世代のトレンド「Y2Kスタイル」とリンクしている。
現代風のアレンジによって、古き良き時代の“面白さ”が、幅広い世代に響く個性へと昇華しているのだ。
K-POP界を牽引する敏腕プロデューサーの存在
総括プロデューサーを務めるミン・ヒジン氏の存在は欠かせない。
彼女たちの所属事務所ADORの代表取締役でもあるミン氏は、革新的な戦略で、過去に少女時代やBTSなど数多くの大物アーティストを手掛けてきた実力者。
TikTokやYouTubeでは、「NewJeans」サウンドならではの、キャッチーなフレーズをショート動画の音源に起用し、音楽を入り口に彼女たちの存在を世界中に知らしめることに成功。またグループ専用のアプリ「Phoning」を開発し、彼女たちのパーソナルな魅力も発信したのだ。iPhoneのCMで話題となったAppleとのコラボをはじめ、コカ・コーラやパワーパフガールズなど企業との積極的なコラボも次々と実現。
ミン氏の高いプロデュース能力も、人気の理由なのだ。
以上、今回は3つの理由を挙げてみた。
今、世界中が「NewJeans」に熱狂している。彼女たちの躍進が、これからのK-POP界の指針になることは間違いないだろう。若き才能と敏腕プロデューサーが放つ、“新しい”未来から目が離せない。(TEXT:山田有真)