同書は、主婦のやよいかめさんが鼻腔がんになった時の体験をもとにした実話コミックエッセイ。やよいさんは夫と子供2人の4人家族。ある冬、鼻の不調(鼻づまり)を感じ始め、精密検査を受けたところ、鼻腔がんが発覚し、思いがけず「がん宣告」を受ける。突然の診断に焦るものの、家族はその事実を受け入れ前向きに対応。つらい時には励まし合うなどして、一家が闘病生活を共にしていく様子が描かれる。
がんに予兆はあったのか、あるいは抗がん剤の副作用はどうなのかといった疑問や、同じ不安を抱える入院患者たちとの交流、治療方法の選択、入院中の家族との触れ合いなどが詳しく描かれる。また、テーマは深刻だが、がんを擬人化するなどコミカルな部分もあり、決して重くならずわかりやすい内容となっている。
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著者のやよいさんは次のようにコメントしている。「この漫画を通して最も伝えたいのは『体の調子が悪かったら我慢せず、病院に行きましょう。そしてできるだけ検診には行きましょう』ということです。細胞ががん化する理由の一つに、炎症を繰り返すことで細胞ががん化するというケースがあります。入院中は患者同士でも『もうちょっと早く病院に行っとけば!』と話しあっていました。抗がん剤の副作用も昔に比べたら軽くなっていますし、内視鏡手術や陽子線治療などいろんな技術がどんどん一般化されています。だから、むやみにがんを恐れず、気がかりなことがあったらすぐ病院に行っていただければと思います」。
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