千葉・幕張メッセで放送機器や関連技術が展示されるイベント「Inter BEE 2019」が開幕した。 最近のネットの放送では、字幕の自動生成を見る機会が増えた。もともとGoogle翻訳が有名なところだが、こちらをベースにした翻訳生成では使い物にならないといった不満も多く、独自のシステムで対応しているところも多い。実際、AI字幕はひどいとネットで話題になったケースもある。 TBSのブースでは画期的な取り組みとして音声認識AI×文字越こしの「もじこ」「もじダス」「もじぱ」を紹介していた。同社ではソニーの音声認識AIを利用。テキスト認識された文字データを独自のインターフェイスに展開し、テロップ作成に活用する研究を進めている。ユニークなのはそのインターフェイスだ。画面に表示された文章を単語に切り分け、削除や修正を行いやすいようにしている。TBSテレビ技術局の木村氏によると「最新の認識エンジンが作られても、GUIがついていっていない。修正のしやすさとは乖離しているのが現状です」と話す。タッチパネルできるだけ見た目を楽しく、だれでも数日で簡単にオペレーションできるGUIが必要と訴える。ニュースはリアルタイムの素早い対応が求められるため、さらに重要になってくる。 なお、文字起こしのエンジンはクライドに置かず、オンプレで対応しているという。同社では、12月にCS放送で、地上波では来年4月も目標に考えている。 TBSのブースでは明日以降も以下の講演が予定されている(一部)。●14日(木)11:00~ ビジネスチャット「Linkit」のJNN系列での報道取材活用13:55~ TBSドラマのデジタル宣伝戦略14:30~ 新回線センターのデザインコンセプトとモバイルIP受信体制●15日(金)11:40~ バーチャルアナウンサー百道桃を使った総編集制作14:30~ ラジスマ(ハイブリッドラジオ)とコネクティッドラジオ最新事情15:15~ 「もじ」でメディア革命!!~音声認識AIとヒトで創る、テレビ局の未来~