

ソニーが現在開発している”360 Reality Audio“は、全方位から音に包まれる新しい音楽体験が可能だ。今回は再生に当たって13.1chのスピーカー環境を採用。宇多田の録音エンジニアである小森雅仁氏が新たに手掛けた『あなた』と 『Play A Love Song』のミックス2曲を、ライブ映像と一緒に鑑賞することができる。

音質の比較のために『あなた』の2ch版も聞くことができたのだが、宇多田の歌声だけでなく、観客の反応なども含めて、音の深さと立体感がまるで違うと感じた。あくまで主観になってしまうが、歌詞やライブ会場の空気感が「入ってくる」感覚が、まるで違った。
この13.1chのスピーカー環境を家庭で実現するのは難しい。担当者も「(13.1chは)フォーマットとして広まらない」としたうえで「ヘッドホンで13.1個(のスピーカーがあるように)あるような、全天球型のサウンドフィールドで聞けるように…というエコシステムまで含めて、これから展開していこうと思っています」とコメント。近い将来、ヘッドホンで13.1chのサウンドが聞けるようになるかもしれないということだ。


ストア内には、昨年に公開されたPlayStation VR ライブコンテンツ(『光』『誓い』)の体験ブースも展開されている。こちらは、宇多田本人が視聴者にかなり接近してくるほか、観客が見えない仕様になっているので、まるで宇多田が自分のためだけに歌ってくれているような感覚を味わうことができる。スタッフも「VRでしかできない体験」と仕上がりに胸を張るが、マイクがかなり接近する点だけ注意が必要。
ほかにもストアでは、宇多田自身が実際に「Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018」で着用したステージ衣装の展示を楽しむことができるほか、楽曲のハイレゾ試聴、ライブ本編の全編鑑賞も可能となっている。
「Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018」Sony Store Daysは、ソニーストア 銀座で8月24日(土) ~ 2019年9月1日(日)間で開催。