実用性とクールなデザインで人気の、ニューヨーク発のキッチングッズ・ブランド「OXO(オクソー)」から2019年6月、エッグタイマーが発売された。世界80カ国で販売されるOXOのエッグタイマー、どんなものなのか使ってみた。 いい茹で加減の「ゆでたまご」が食べたくなること、あるだろう。そんなときは大抵スマホで「ゆでたまご 時間」なんて検索してみるが、情報が多すぎるし自分の好みの茹で加減がどれなのか、分からなくて面倒になる…。そんなモヤモヤを解消してくれるのが、このエッグタイマー。 手のひらサイズの単四乾電池2本のデジタルタイマー。なんと、7段階の茹で加減を設定できる優れものだ。上部にあるスライドタブで7段階の茹で加減を選べる。 側面にはスタートボタンと時間の進み具合を教えてくれるLEDプログレスバーを配置。 裏側には卵のサイズを選べるスライドタブがあり、卵のサイズをSからLLまで選ぶことが出来る。 黄身のようなデザインになっているところには、中央に針が仕込んである。茹でる前に卵の殻に小さな穴を開け殻を剥きやすくするためだ。使用しないときは、一番左のロックにしておくことで針が出ない設計になっている。 7段階の茹で加減、どんなもんだろうか。 ちなみに、説明書きの出来上がりの目安はこんな感じだ。 ということで、実際にやってみた。痒いところに手が届く機能として嬉しいのが、異なる茹で加減でも一緒に調理が可能なこと。「わたし半熟がいいー」「僕はちょい固めー」「私は黄身が固まってないのが好きー」そんなわがままなオーダーも、このタイマーなら一発で決めてくれるというのだ。 ということで、”7段階のゆでたまご”、”7つ同時茹で”にチャレンジ! 沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れる。卵はタイマーについている針でちょっとビビりながら1つずつ穴をあける。卵のサイズは大玉なので、まぁやってみないと分からないのでXLサイズに設定。 まずは「白身は柔らかく黄身は流れ出る」のところにタブをセットして、卵7つを投入(焦ってやけどする)。 タイマーをスタート! 最初少し白身が出たような感じだがすぐ収まり、ぐつぐつ。最初はゆっくりかき混ぜることで黄身をセンターにできるとは家庭科で習ったので、ぐるぐる混ぜる。と、あっという間に「ピピッ!」とタイマーが鳴る。急いで卵を1つ取り出し、水に付ける。そして急いでタイマーを<ストップを押さないで>次のタブ「白身は固まり黄身は半熟」にシフト。そうすると、次の上がり時間に自動変更してくれる。便利。タイマーが鳴っては卵を取り出し流水で冷やし、タイマーを次にセットし…を7回繰り返し、ようやく全てが茹で上がり。お待ちかねの検証タイムだ。まずは、一番茹で時間が長い「白身も黄身もしっかり固まる」ゆでたまご。黄身はボロボロと崩れてくる、ガッチガチに茹でた状態。次は「白身は固まり黄身もほぼ固まる」ゆでたまご。確かに、先ほどよりは黄身がしっとり目のナイスな加減。その後も黄身の茹で加減は同じくらいで、見事に茹で分けられている感じがする。サラダやタルタルソースに使いたい。やはり個人的には半熟が好きなので、黄身半熟側の3つは要チェックだ。「白身は固まり黄身はやや半熟」ゆでたまご。これは、しっとりとした黄身が素晴らしい。ボソボソしないで食べられる絶好の茹で加減だ。お弁当なんかに入ってたら美しいし、ラーメンに添えてもワンランク上の見映えになること間違いなし。そして、「白身は固まり黄身は半熟」ゆでたまご。殻を剥いている段階からいくらか頼りない白身の固さ。割ればとろりとした黄身が出てくる。(白身が割れてしまってちょっと失敗したが)このまま味噌漬けや醤油漬けにして、酒の肴にも良さそうだ。はぁ、おいしそう。最後は「白身や柔らかく黄身は流れ出る」ゆでたまご。これはもうゆでタマゴと言えるのかというかなりギリギリの状態。殻を剥いている時からかなりドキドキ。形を保っているのがやっとくらいの茹で加減で、白身はふわふわだ。割ればドバーッと黄身が流れ出る!本当だ!これは豚角煮やおでんに入れて使うのが良さそう。ということで、見事、7段階のゆでタマゴに成功!この美しい茹で分け具合。大変ミニマムな機能のガジェットではあるものの、デザインの可愛さと、いつでも食べたいゆでタマゴを自信を持って作れるという素晴らしいアイテムだった。料理に合わせてベストなゆでタマゴが作れるというのはとても嬉しい。とにかくタマゴ好きにはぜひおすすめしたい。さて、今回のレポートで茹でた卵は14個。ちなみに、今回14個の卵を茹でて気付いた技を伝授したい。ゆでタマゴの「映え」と言えば、やはり“センターに黄身があること”だろう。それもこのタイマーがあれば完璧に出来る。まず、「白身や柔らかく黄身は流れ出る」にタイマーを合わせてほしい。最初のタイマーが鳴るまで、ゆっくりお湯の中の卵をかき混ぜよう。そう、白身がギリギリ固まりドパーッと黄身が流れ出る状態まで黄身をセンターに固定できれば、あとは間違いなく“黄身センター”を守れるわけだ。写真をご覧いただければ、分かっていただけるのではないかと思う。この後はゆでタマゴパーティーだ。(TEXT:山岸奈津子)