渡辺麻友主演の連続ドラマ『いつかこの雨がやむ日まで』(東海テレビ・フジテレビ系全国)が8月4日より放送スタートする。渡辺は、今回のドラマがAKB48卒業後、初主演となる。 同作は、15年前の不幸な出来事によって絶望に突き落とされた一人の女性を取り巻く、愛と罪と狂気を描くラブサスペンス。渡辺は、ミュージカル女優を夢見ていたが、11歳のときに起きた殺人事件で兄が犯人として逮捕され、加害者家族として生きることになった少女「ひかり」を演じる。今回のドラマでは、15年経ってもミュージカル女優を目指す「ひかり」が、生活費のためにキャバクラで働くシーンも登場するなど、渡辺の新たな役どころも注目を集めている。 6月には初主演ミュージカル『アメリ』を成功させ、9月にもミュージカル『シティ・オブ・エンジェルズ』を控えている渡辺。「ひかり」に共感する部分や今後挑戦してみたいことなど話を聞いた。■今回は笑顔のない役に挑戦――まず、ひかりをどのように捉えて演じていますか渡辺:今まで演じたことのない役柄だったので、悩みもありました。でも、私は性格上考えすぎると成功しない人間なので、あまり考えすぎないようにしよう取り組もうと思っています(笑)。ちゃんと考えるところは考えつつも、肩に力を入れすぎず、良いバランスで演じられたらなと思いました。物語が進んでいく中でひかりの状況や気持ちがどんどん変化していっているので、常に寄り添えるように心がけながら演じています。――渡辺さんの新たな一面としては、どんな部分が見られる役どころなのでしょう?渡辺:今のところ、ドラマ中に笑顔がありません。アイドルとしての私を知っている方は、笑顔の印象が強いと思うんです。今回は初めて見る顔だという視聴者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。以前から知ってくださっていた方には「こんな顔もするんだ」と思っていただけたら嬉しいです。――撮影が始まってしばらく経ちましたが、変化はありますか?渡辺:もう数週間も経ったんだなぁと。ついこの間クランクインしたような感じで、あっという間に過ぎています。最初の頃に比べると徐々に感覚も掴んできて、役の人間的な部分やお話の世界観が身体に入ってきました。――ドラマ前半では、ひかりはあまり救いがないので、演じていて、ずっと辛い心理状態に置かれているのは大変そうですが……。渡辺:お話の題材も重たいテーマで、ひかり自身の置かれている状況や歩んできた人生も暗くて救いのないような状況ですので、演じていてもちょっと追い込まれる感じはあります。最初は、自分自身もと心にくることもありましたが、時間が経ってからは上手く処理できるようになってきました。辛くても逆にそれがお芝居に活かされて、ひかりのリアルな姿に繋がるかなと思っています(笑)。自分が辛い分には別に構わないです。――では、辛い表情はカメラが回っていないときの渡辺さんの表情ともリンクしているのかもしれない?渡辺:けっこう序盤から辛かったのでリンクしていると思います。あえて自分から辛い部分に追い込んで、嫌なことばっかり考えて落ち込ませながら演じていたので、良い感じに自分ひかりがリンクしているのかなと思います。―撮影中は気持ち的にも苦しくなることが多いと思いますが、撮影後は何か気持ちをリフレッシュさせることをやっていますか?渡辺:撮影後は、家に帰ってお風呂に入って次の日の台本を覚えたりする作業しかしていないので、特にやっていることはありません。でもこの間、たまの撮影休みの日があったので、少し外を歩いたりしました。カフェで何も考えずにカフェラテを飲んだり、ぼーっとなんにも考えない時間を過ごす。仕事をしていると、やっぱり時間に追われることが多くあるんですけど、何もない!って状態でぼーっとするのが、一番のリフレッシュ方法です。――AKB48を卒業して、今はドラマや舞台の仕事がメインになり生活リズムは変わりました? 渡辺:変わったようで変わってない……。時間に追われる生活は変わらないな、とか(笑)。だけど、AKB48はすごく不規則ではあったので、そこは変わったかもしれません。――そうなんですね。渡辺:急に予定が決まったり、なくなったりといった、突発的にいろいろ起こるお仕事が多かったので。そういうことがなくなったのは、少し変わったかな、と思います。忙しさで言うとあまり変わらないです。逆にAKBのときの方がゆとりがあったのかな。意外と忙しいのは夏場や年末で、ゆったりとした月もあったんです。AKB48は、割りと世間の方が思っているほど、一年中忙しくはないかもしれないです。