米Googleは現地時間8日、年に一度の開発者会議Google I/Oのキーノートスピーチにて、最新のAndroid OS、「Android P」の新機能を発表。同日、ベータ版の配布を開始した。 はじめてのAndroid搭載スマートフォン、T-mobile G1が発売されてから今年で10周年。その節目に登場する新OS Android Pは、「Intelligence」「Simplicity」「Digitalwellbeing」の3つの大きな特徴を持つ。 まずIntelligenceだが、Googleが独自開発するAIを活用した「Adaptive Battery」「 Adaptive Brightness」「App Actions」「Slices」といった機能が紹介された。 「Adaptive Battery」では、端末自身の機械学習によってユーザーが次にどのアプリを使用するのか、逆に今日はもう使わないであろうアプリはなんなのかを理解し、優先度の高いアプリ、サービスにのみバッテリーを使用することで約30%の省電力を実現するという。「Adaptive Brightness」は、ディスプレイの明るさの自動調整機能。周囲の明るさと、ユーザーの好みを学習し、自動で輝度を調整。Googleのテストユーザーのほぼ半数が、これによってマニュアルでの照明調整の頻度が少なくなったとのこと。 「App Actions」と「Slices」はユーザーの行動予測に基づいたサジェストをおこなって、時間の節約をはかる機能。たとえば、端末にイヤホンを挿した場合、以前に聞いていたアルバムを再生するアクションを自動で起こしてくれたり、日々の行動をもとに家族に電話する、ワークアウトを開始する、といった具体的なアクションをサジェストしてくれたりするのが「App Actions」。また、アベンジャーズというキーワードでGoogle検索をした際に、普段使っているチケットサービスの購入ボタンが表示されるといった連携を可能にするのが「Slices」だ。 Simplicityという部分では、操作ボタンが棒状の小さなホームボタンに統一された新しいデザインが登場。ホームボタンを上へスワイプすることで、起動しているアプリの一覧モード、さらにもう一度上へスワイプすることで全アプリの一覧モードに移行できたり、どんな画面からでも、ホームボタンをスライドさせるとアプリ切り替えが容易にできる操作デモが披露された。また、従来、スマホ上でテキストを選択したときに、そのテキストをコピーしたり、検索、共有したりといった操作がおこなえたが、そこにもAIを活用した新たな体験が追加された。たとえば、選択したキーワードが音楽アーティストだった場合には、そのままSpotifyでプレイリストが再生される、といったもの。この部分に関しては、今後AIの学習によっていろいろなパターンが増えていくとのこと。 最後にDigital wellbeingという考え方。要するに、デジタルと実生活のバランスを取っていこうという話で、過度なデジタル依存を避けるための要素が組み込まれた。どれくらい端末を触っていて、どのアプリを何時間使ったか、Youtubeをどれだけ視聴したか、よく通知を受け取る時間はいつ、といった情報が確認できる「Dashboard」。特定のアプリの1日の使用時間を自分で設定し、それを超えるとアイコンがグレースケールになって使えなくできる「App Timer」。端末を裏返して置くだけのシンプルな操作で、一切の通知をシャットアウトできるモード、さらに寝る時間になるとディスプレイがすべてモノクロになる「Wind Down」が紹介された。 新OS「Android P」はまずベータ版が今日から配布開始。配布対象にはGoogle Pixelをはじめ、SonyやOPPO、Nokiaなどの名前も挙がっている。
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