全世界の食品援助量の2倍が捨てられている日本 日本では食料の多くを輸入に頼っているにもかかわらず、「食品ロス」と言われる食べられるのに廃棄される量は年間632万トンと推計されている。これはなんと、全世界の食糧援助量の2倍にものぼる計算になる。 見た目の悪さやなんとなくの判断だけで廃棄されている食品も相当にあるとされており、科学的な根拠に基づいて消費期限や賞味期限を設定するための研究が世界でも進められている。できれば食品工場や商店以外に、家庭でも手軽に使えるような技術が欲しいという声に応えて、肉や魚などの生鮮品の鮮度を匂いで判別できる専用のセンサーが登場している。 ■当てるだけで高精度な測定が可能 スイステクノロジーのブランドで発売されている「FOODsniffer」は、もともとはリトアニアのスタートアップメーカーがクラウドファンディングのIndiegogoで開発支援を求めていた製品。目標額を調達したあとに製品開発を委譲し、現在アメリカ市場に向けて発売されている。使い方はとても簡単で、肉の種類や魚などの種類を選び、デバイスを食品に軽く押し当て、ボタンを押すだけで鮮度を数値で正確に判断してくれる。生鮮食品の鮮度分析の指標として100種類以上の揮発性有機化合物(VOC)を検出することが可能で、同時に温度や湿度を組み合わせて測定値を計算するので、より精度が高くなるとしている。 測定されたデータはBluetooth経由でスマートフォンに保存され、結果がグラフなどでわかりやすく表示される。鮮度を分析するデータは常に更新されていて、種類によって正確な鮮度が判断できるようになっているので、安心度も高い。細菌レベルまではチェックできないが、食物の劣化ガスを検知する機能に特化することで価格を129.99ドルと手頃なものにし、スーパーや小売店での業務用にまで使える精度にしている。 生鮮食品の鮮度は変わりやすく、たとえば、買った時は新鮮でも、クルマにうっかり置き忘れたり、冷蔵庫に入れるのが遅くなったりした時など、そのまま食べてもいいのか心配になるもの。そんな時にFOODsnifferを使えば判断がしやすく、家庭の食品ロスを少しでも減らすことできる。生鮮食品を生で食べる機会が多い日本でも、これから注目を集めるようになるかもしれない。 文:野々下裕子
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