ACCESSは7日、「SDN を用いたWi-SUN機能搭載のIoT通信ネットワークの仮想化ソリューション」を京都大学原田研究室と共同で開発したことを発表した。 SDN(Software Defined Networking)は、ネットワークを構成する機器をソフトウェアで制御して、構成や設定などを動的に変更することを可能とする技術。世の中のIoT化が進む過程において、多くのデバイスが異なる通信プロトコルを使用し、サービスごとにネットワークを構築するなど、管理・運用面の煩雑化が懸念されており、ネットワーク仮想化技術の重要性が注目されていた。 しかし、有線ネットワークにおいては、SDNは一般化してきているが、これまでWi-SUN(Wireless Smart Utility Network)のような無線通信システムでSDNに対応したものはなかった。 Wi-SUNは、920MHz帯を使用して長距離通信が可能な上、省電力という特徴からIoTデバイスで普及し始めている。今回、両者が開発したソリューションは、SDNとWi-SUNを組み合わせることで、複数のIoTサービスを高いセキュリティで柔軟に収容することができ、設備投資や運用コストを抑えることを可能としている。 同社は7日から、評価用プロトタイプを電力、ガス、通信事業者などの各種インフラを持つ企業や、IoTサービス事業者に向けて提供を開始し、今後も京都大学・原田研究室とともに技術開発を進めて、ソリューションの事業化展開を推進していく。