近年、ペットに装着するデバイスが数多く販売されている。Anicall(アニコール)の「つながるコル」、イヌパシーのIoTウエアラブルデバイス「INUPATHY(イヌパシー)」などもそのひとつ。犬の行動パターンや気持ちを判別できるというものだが、ポイントはセンシング技術によって様々なデータが集まるという点だ。時間、犬の年齢、犬種、環境の違い……、ビッグデータの分析が様々なきめ細かいサービスに活用できそうだ。富士通 ユビキタスIoT事業本部ホームIoT事業部の三ツ山陽子氏によると、これらのデータは獣医界からも注目されているという。 今回、富士通はバージョン2となる愛犬見守りサービス「わんダント2」を発表したが、ユーザーのためのコミュニティ機能や見守りサービスを強化することで、利用者の増加を狙っている。編集部では都内で開催された発表会場にお邪魔し、三ツ山氏に質問をぶつけてみた。以下は報道関係者と三ツ山氏とのやりとりだ。ちなみに「わんダント2」の価格は20000円弱。「希望としては10万台」の販売を目標としているという(同製品は31日から開催予定のInterpetsで展示デモされる予定)。――20000円というのはチャームとステーションセットの価格ですか?はい。――チャームを2台欲しいという場合は?多頭飼いの方のために、追加で購入していただけるようになってます。ステーション1台で4台までつながるようになってます。チャームだけだと7000円です――ペットショップだと分かりやすいですが、家電量販店だとどこのコーナーに置かれるのですか?最近ペット家電コーナーというのもあり、そこで販売させてもらえないかと考えています――猫には使えないのでしょうか?猫と犬では骨格や体の柔らかさが違うんですね。猫は上下の運動が重要になってくるんですよね。加速度センサーだけでは正確な運動が計測できないんです。今、弊社のアルゴリズムはワンちゃん専用になってます。――装着する場合、装着すべき場所は決まってるんでしょうか?首のまわりであればどこにつけていただいても大丈夫です。――カメラはプッシュで送信してくれるんでしょうか?今何してる?というボタンを押した時にしかとりにいかないようになっています――集まったデータは動物病院とか色々なところに販売されるんですね今までこういう形でワンちゃんの動きを数値で観る事ができなかったので、獣医学の世界の方々からも興味をもっていただいています。ワンちゃんの健康管理や寿命を延ばすという点でもデータを役立てていきたいという思いもありますし、集まるデータをもとに飼い主により合ったサービスを提供することでも、データビジネスという形でも今後検討していきたいと思ってます――具体的にどういうデータが貴重になってくるんでしょうか?そうですね。まず1日の運動量ですとか、ワンちゃんの生活サイクルですね。どれくらい睡眠をとっていて、どれくらい運動をしていてというのが見える化できます。――現行製品でユーザーから挙がってくる声のなかで多いものは?やはりリアルタイムで様子を見たいという要望です。あとはもう少し小さくならないかということです。そこは「わんダント2」で対応させていただきました――今後の方向性と課題は?さらに色々なセンサーを使って色んな情報を集めていきたいですし、サービスもバージョンアップしていきたいと思います。