■観光客誘致よりも「地元再発見」が面白そう FS一関には、遠いところで関西や中部地方からも参加者があるなど、イベントをきかっけに観光も兼ねて参加してくるユーザーも少なくない。観光地巡りもいろいろな手段があるが、イングレスというゲームを通じて、その地域の観光スポットを巡り、同時にゲーム内のレベルアップも図ろうというパワーユーザーも増えているようだ。 その一方で、イングレスの普及啓発に取り組む関係者は、地元のユーザーをもっと増やしていきたいと目論む。地元のユーザーが増えれば、その地域のポータルももっと増やすことができる。 ユーザー自身も、長年その場所に暮らしながらも「こんな場所があったのか」というような、ゲームを通じて地域における新しい発見を楽しむことができるという。実際に、イングレスを使うことで、地元への関心がますます高まり、また知らなかった歴史や史跡・名所などに足を運ぶきっかけとなったという声を多数聞いた。 FSはNiantic Labsの公式イベントとして全世界で展開されているが、正直なところまだまだ敷居が高いと感じている。筆者の場合、スマホにゲームのインストールはしており、最低限のプレー方法は理解していたので、出張先などでたまに遊んでいたレベルだ。しかしながら、イングレスは知れば知るほどいろいろな機能が内在し、またレベルがアップしていくごとにできることも増えていく。 FSでは、実際にどうやってゲームを攻略していくかということを、短時間で実践を伴いながら学ぶ場である。初心者向けのイベントとはいえ、最低限の知識を持って臨まなくてはイベント自体の足を引っ張ってしまう印象を受けた。 また、先だって筆者が勤務する大学のオープンキャンパスでの模擬講義(大学の授業の一端を体験してもらう高校生向け授業)内で、「イングレスというゲームを知っている人」と問いかけてみると、約150人居た聴講者(大半は高校生)のうち、挙手してくれたのは1割に満たなかった。まだまだイングレス自体の認知が高いとはいえない状況である(浸透している世代層の違いも考慮すべきだが)。 地域をより深く知ってもらうことができるゲームと考えれば、スマホを持つシニアにもぜひとも楽しんでもらいたいところだ。そう考えると、Niantic Labsの公式イベントである必要はないので、まずはアプリのインストールから始めるような、“超”初心者向けの講習会を各所で実施するといいのではないかと感じた。 実際に、そういう取り組みも始まっているようだ。一関市でもこうした活動が重要と考え、さる6月6日に、「たかたIngress研究会」(岩手県陸前高田市)の協力のもと、「初心者講習会&まちあるき」とした市民交流的イベントを実施している。こうした地道なユーザーの裾野を広げる取り組みは重要である。
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