古河電気工業は27日、センサーに電源を使用しない高精度光ファイバ水位センサを利用して、海水温、潮位のリアルタイム計測を行う実証実験に成功したことを、NTT東日本、日本コムシス、エコニクスの3社と連名で発表した。 実験は、函館市国際水産・海洋総合研究センターに隣接する北護岸突端に行われ、海中におけるセンサーの利用で課題だった電食による腐食を、防食板を利用することで克服。さらにレーザー光を電力に変換する光給電システムを用いて光ファイバで電力を供給し、所定の間隔でセンサを起動、観測結果を光モデムで伝送するシステムとなっており、遠隔地の水質を監視することを可能としている。 海水温、海中の水素イオン濃度(pH)、溶存酸素濃度(DO)、塩分などを長期に渡り観測・測定することで、海流、水温、気象状態などが水質に与える影響や、養殖施設などにおける水質変化の予測など、漁業から防災といった様々な分野での使用が期待される。