芝浦工業大学は16日、カップ麺などの乾燥キャベツや乾燥レタスの出荷前選別工程で、異物混入を防ぐための静電選別装置「回転輸送型静電選別装置」を、食品製造機械製造メーカーのエコーと共同開発したことを発表した。開発したのは、同大学工学部機械工学科の佐伯暢人(まさと)教授。 食品製造における異物除去の精度向上と、人的工程を省くことで人件費の削減と衛生面リスクの低減を可能としている。異物がどの部分に付着していても高い回収を可能としており、実験では純度100%、回収率99%以上での食品回収を実現している。 従来の異物除去はカメラで異物を認識し、空気噴射で排除するといった方法が取られていたが、食品に付着した異物の除去は困難という問題があった。今回の製品では傾斜した円筒ドラム形の装置が回転し、円筒内に電界を形成して静電気力で異物を上昇させ、集塵機で回収する仕組みとなっている。 今後は乾燥野菜以外への応用も視野に入れ、2年以内の製品化と販売を目指していく。