今年で8回目を迎え、すでにマンガカルチャーシーンでもお馴染みのマンガ大賞が2015年のノミネート作品を発表した。今回は2014年1月1日から12月31日までに単行本が刊行された新作のなかで、既刊8巻以下の作品を選考対象とする。マンガ大賞のコンセプトは、「今、一番友達に勧めたいマンガ」である。対象を8巻以下にしぼるのは、比較的若い作品、まだ評価の定まっていない中から優れた作品をピックアップするためである。マンガ好きたちが、互いに気に入った作品を薦めるイメージとなっている。2015年にノミネートに選ばれたのは、14作品となった。『イノサン』(坂本眞一)、『王様達のヴァイキング』(さだやす/深見真(ストーリー協力))、『かくかくしかじか』(東村アキコ)、『累』(松浦だるま)、『月刊少女野崎くん』(椿いづみ)、『聲の形』(大今良時)、『子供はわかってあげない』(田島列島)、『ドミトリーともきんす』(高野文子)、『BLUE GIANT』(石塚真一)、『宝石の国』(市川春子)、『ボールルームへようこそ』(竹内友)、『僕だけがいない街』(三部けい)、『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平)、『魔法使いの嫁』(ヤマザキコレ)である。選考は書店員を中心とした各界のマンガ好き92人によって行われた。このなかで合計234タイトルもの名前が挙がったという。ノミネートは通常は、選考員の投票数の多かった上位10作品としている。しかし、本年は同得票数が多かったとして、一気に14作品に広がっている。ノミネート段階でかなり票割れが起こり激戦になっていることを窺わせる。また、マンガ大賞2014からの2年連続の作品はひとつもなく、新しい作品ばかりとなっているのも特徴だ。松浦だるま、大今良時、田島列島、市川春子、竹内友、堀越耕平、ヤマザキコレら新進作家も目立つ。一方で『孤高の人』の坂本眞一、『岳』の石塚真一、高野文子と他作品で大きな実績を築いている作家の新作もある。アニメファンにはアニメ化もされた『月刊少女野崎くん』が馴染み深いに違いない。多彩なノミネート作品からいずれが選ばれるか気になるところだ。1月19日からはノミネートを受けて、ニ次選考がスタートする。大賞は3月下旬に開催される都内で開催を予定する授賞式にて発表される。[マンガ大賞2015ノミネート作品]■ 『イノサン』 坂本眞一 ■ 『王様達のヴァイキング』 さだやす/深見真(ストーリー協力)■ 『かくかくしかじか』 東村アキコ■ 『累』 松浦だるま■ 『月刊少女野崎くん』 椿いづみ■ 『聲の形』 大今良時■ 『子供はわかってあげない』 田島列島■ 『ドミトリーともきんす』 高野文子■ 『BLUE GIANT』 石塚真一 ■ 『宝石の国』 市川春子■ 『ボールルームへようこそ』 竹内友■ 『僕だけがいない街』 三部けい■ 『僕のヒーローアカデミア』 堀越耕平■ 『魔法使いの嫁』 ヤマザキコレ(作品名あいうえお順・敬称略)マンガ大賞2015http://mangataisho.com/