トレンドマイクロは10日、請求書に偽装したスパムメールがここ数日急増しているとして、注意を促す情報を公開した。クリスマスや年末といったシーズンを狙い、同様の攻撃が増える可能性があるとのこと。 同社公式ブログに掲載された記事によると、12月8日以降、オンラインショッピングなどの請求書に見せかけたスパムメールが急増しているという。同社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」の統計では、12月8~9日の2日間だけで、メールに添付された不正プログラムが国内の800台以上から検出されていた。 スパムメールは「2014/12/8付ご注文」といった件名で、「請求書_8_12_2014.rtf」などのRTF形式の文書ファイルが添付されている。添付ファイルの文章内のアイコンをダブルクリックすることで、第1段階の不正プログラムが起動、さらに別の不正プログラムをダウンロードする。第2段階としてダウンロードされたプログラムは、プロキシの自動設定に使用されるファイル「proxy.pac」を含んでおり、不正サイトへの誘導や情報を盗み取る攻撃などが可能となっている。さらに日本国内の銀行のドメイン情報15件が含まれていたため、これら銀行とのやりとり情報を詐取するのが狙いと見られている。 トレンドマイクロでは、いつもと異なる様式の請求書メールなど、不審なメールや添付ファイルは受信しても開かないよう注意を呼びかけるとともに、今回の攻撃についてさらなる詳細解析を進めているとのこと。