俳優の浅野忠信と女優の二階堂ふみが2日、都内で実施された映画『私の男』の試写会イベントに登場し、舞台挨拶を行った。 同作は、桜庭一樹が第138回直木賞を受賞した同名小説が原作。北海道と東京を舞台に、10歳で孤児となった少女・花(二階堂)と、花を引き取った遠縁にあたる青年・淳悟(浅野)との禁断の親子関係を描く。 浅野は、今回の淳悟について「40歳になって自分にしか演じられない役をもらって嬉しく思っています」とコメント。「淳悟はむなしさを持っている男。それを自分では気づいていなくて面白い。しぐさや振る舞いなど、台本にかかれていないところを考えました」と役作りについて語った。 一方、もともと桜庭作品のファンで、今作について「私にとって運命の作品です」とコメントした二階堂。今回の花役については「自分で何かを考えてつくりこむより、浅野さんと監督と強くつながっていた。浅野さんは現場で淳悟と花の関係でいてくれたので、なんとか(役を)作っていけたのかなと思います」と明かした。 また、劇中には淳悟と花の二人の関係を表す象徴的なラブシーンが描かれるが、そのシーンについて浅野は、「一つのキーになると思ったので二人の時間を表現したいと思いました。集中してはじめたら(二階堂さんと)リズムがあって予想以上にいいムードでした」とコメント。一方の二階堂も「濃密なシーンで軸になったのではと思います」と手応えを語った。 なお、舞台挨拶にはほかに共演者の高良健吾、藤竜也、そして熊切和嘉監督が出席した。 『私の男』は6月14日公開。