5月20日夜(現地時間)、カンヌ国際映画祭「コンペティション部門」で河瀬直美監督の『2つ目の窓』が上映され、河瀬監督、主演の村上虹郎と吉永淳、松田美由紀、村上淳、渡辺真起子らがレッドカーペットに登場。上映後に12分間に及ぶスタンディング・オベージョンを受けた河瀬監督は涙を流しながら、村上さんらと抱き合い、感激を分かち合っていた。公式会見で、映画初出演にして初カンヌの感想を聞かれた村上さんは、「英語で答えていいですか?」と返答。「信じられない? 本当にカンヌに来ているの? という感じで緊張しています」と言いつつも、「河瀬監督に出会えたことに幸せを感じます」と、カナダに留学経験がある17歳は堂々とした態度で英語でスピーチをした。虹郎さんの実の父親で、映画の中でも親子役を演じた村上淳も、感想を聞かれると「もう、最高です!」と親子ともども感激の面持ちだった。チリ人記者から今回、奄美大島を舞台に、自然の脅威を描いたことについて聞かれた河瀬監督は、「日本は3年前に大災害を経験し、福島などにはいまも故郷に戻れない人がいます。自然の力はすべてを奪っていったけれど、それでも風雪に耐え、そこで生活し続ける人がいる。種をまく人がいるということを表現したかった」と語った。公式上映では大島紬の着物姿だった河瀬監督。その後の船上パーティーやアフターパーティーでカジュアルな服装に着替え、クラブミュージックで踊りまくり、ご機嫌な様子だった。『2つ目の窓』は7月26日(土)より全国にて公開。第67回カンヌ国際映画祭は5月25日(現地時間)まで開催。