山田洋次監督最新作、映画『小さいおうち』が第64回ベルリン国際映画祭(2月6日~16日)のコンペティション部門に出品されることが発表された。 山田洋次監督の作品は同映画祭において、『たそがれ清兵衛』以降、8作連続での出品。コンペティション部門へは『母べえ』以来、6年ぶり、5作目の出品となる。昨年はベルリナーレ・スペシャル部門に『東京家族』を出品。2010年には特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラを受賞している。 出品決定を受けて、山田監督は「何故かぼくの作品はベルリン映画祭に縁がある、というよりベルリンにしか縁がないといった方がいいのかもしれません。長旅はつらい年令になってしまいましたが、なんとかして出席しなくては」とコメントを寄せている。 『小さいおうち』は昭和初期、ひそやかな恋愛事件に揺れ動くふたりの女性の運命と、その時に封印された“秘密”を描く。原作は、2010年に直木賞を受賞した中島京子氏の同名小説で、松たか子、黒木華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子が出演する。昭和モダンと呼ばれる、西洋文化と日本文化が混じり合って生まれた独特の世界観も見どころで、ベルリンでの受賞に期待がかかる。