「iPad mini Retina」は解像度2,048×1,536画素、画素密度326ppiの7.9インチ・Retinaディスプレイを新搭載。プロセッサーも64bitアーキテクチャ対応の「A7」となり、「M7」モーションコプロセッサーを採用したことなどが大きな特徴だ。CPU処理性能は従来モデルの約4倍、グラフィックス性能は約8倍にアップしている。
iPad mini Retinaはスペック上では本体の奥行きサイズが僅かに増して、7.2mmから7.5mmになっている。また質量もWi-Fiモデルが308gから331gに、Wi-Fi+Cellularモデルが312gから341gになった。ただ、実機を手に取った感触では前モデルのiPad miniとまったく変わらない。高精細なRetinaディスプレイにより、さらに高品位な動画や静止画の再生が楽しめそうだ。
iPad Air、iPad mini Retinaとも、本体にiPadとして初めてデュアルマイクを搭載し、収音時のノイズキャンセル性能を高めた。FaceTime HDのビデオ通話がよりクリアに録音できるようになったほか、本体の上側とトップの2箇所にマイクを配置したことで、iPadを横に構えて動画を撮る際に、誤ってマイクを手で塞いでしまわないよう工夫がされている。このほか、両モデルともにCellularモデルはより多くのLTE周波数帯に対応し、世界各国のLTEネットワークのカバレッジを広げた。バッテリーライフは連続10時間駆動に対応する。
iPad Airは11月1日から、iPad mini Retinaは11月中に全世界で販売がスタートする。なお前モデルのiPad mini、およびiPad2は新製品の発売後もWi-Fiモデルが継続販売されるとのこと。
ティム・クック氏は、iPadに関連するプレゼンテーションの中で「iPad miniは発売以来、オリジナルiPadの体験をより小さな本体でフルに実現したデバイスとして非常に好評を博している」としながら、今回多くのユーザーからリクエストが寄せられたことにより「iPad mini Retina」を商品化したと説明。「鮮明に印刷された雑誌と同じくらい、高精細なディスプレイ表示が特徴」とアピールした。またiPad Airについては、「この本体の薄さと軽さは、実際に手に取ってみれば劇的に変わっていることがわかるはずだ。ぜひ多くの方に実感してもらいたい」と呼びかけた。