9月21日から来年1月19日まで、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(Victoria and Albert Museum)にて、真珠をテーマとした企画展「パール(Pearls)」が開催されている。古代ローマから現代に至る200点以上に及ぶジュエリーや関連作品が華やかに並び、歴史的・科学的なアプローチで真珠の魅力に迫る。
会場入り口に掛かる、パールジュエリーを身に付けて微笑む17世紀パリ淑女の肖像画「Portrait of Jeanne de Marigny」(V&A所蔵)が来場者を迎える。18日に行われた内覧会では、この肖像画の下、キュレーションを務めたジュエリー歴史家のBeatriz Chadour-Sampson氏が、真珠がこれまで人類の歴史の中で、権威や富の象徴として、ファッションとして重要な役割を担ってきたこと、そして自然から享受する美であるというその神秘性について言及した。
披露されたジュエリーは、1937年のパリ万博に出展され、その製作技術の高さから「幻の帯留」と言われるようになった多機能ジュエリーの帯留「矢車」や、マリリンモンローが2番目の夫であるジョー・ディマジオより日本へのハネムーンの際に贈られたネックレス、5,000個のアコヤ真珠を使用したスカーフ「Journey of 5000 Pearls」や、ネックレスやチョーカーなどのモダンなハイジュエリーなど。