教育ITソリューションEXPO(EDIX)に、ブロックで有名なレゴがブースを出展している。展示しているのは、同社の組立て式ロボット LEGO MINDSTORMS(レゴマインドストーム)の教育・教材向けモデルだ。 MINDSTORMSが発売されてから15年が経つ。もともとはレゴシリーズのひとつとして発売されたもので、おもちゃのイメージがあるが、開発はMITの研究者とともに行われた。現在アメリカなどではSTEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)教育の重要性が認識され、ロボットや3Dプリンタが注目されている。MINDSTORMSシリーズも、ロボットだけでなく自動ドアやエスカレータなどの機構を再現でき、エンジニアリングの基礎学習に利用されているそうだ。 今回デモを行っていたのは、日本初公開となるLEGO MINDSTORMS EV3 Educationだ。9月の発売を予定しているもので、開発環境などは英語版のままだった。教育用EV3の特徴は、ジャイロセンサーユニットがあり、セグウェイのような2輪で自律走行可能なロボット(ジャイロボーイ)を作ることができることだ。一般向けのEV3にはジャイロセンサーが含まれていない。 プログラミングは、LabVIEWをベースにした開発環境によって行う。この専用開発環境は、アイコンを組み合わせ、それぞれにパラメータを設定することで行う。難しいプログラミング言語を覚えなくても、基本的な動作制御ができるようになっている。教育用EV3のソフトウェア(開発環境)は、生徒がレポートを作成したりプレゼン資料を作ったり、あるいは先生が資料や課題などを作成するために利用できるコンテンツエディタも付属する(レゴジャパン アフタースクール ビジネス マネージャ 北川佳代氏)。 また、EV3用のモバイルデバイスアプリも用意されるとのことだ。これは、スマートフォンやタブレットをロボットのリモコンとして使えるようにするもので、iOS、Androidに対応する。EV3のモーターやセンサー(タッチ、カラー、超音波、ジャイロなど)を操作するAPIは公開されるので、アプリを自分で開発することも可能だそうだ(同前)。 EV3は、基本セットとソフトウェア(シングルライセンス)を合わせて6万円ほどになるという。