先日、亀梨和也と三木聡監督の異色タッグいよる『俺俺』が上映され話題を呼んだ、イタリアのウディネ・ファーイースト映画祭。このほど、貫地谷しほり最新主演作『くちづけ』(英題:ANGEL HOME)が、4月20日(現地時間)に上映されていたことが明らかとなった。イタリア人たちの反応はいかに?知的障害者のグループホーム“ひまわり荘”では、うーやん(宅間孝行)たちが毎日仕事にも通いつつ楽しく暮らしていた。そんなところへ漫画家・愛情いっぽん(竹中直人)とその娘・マコ(貫地谷しほり)がやって来た。マコもまた幼稚園児と同じくらいの知能であり、いっぽんはマコと暮らすために“ひまわり荘”の住み込みスタッフとして働き始める。やがて、マコとうーやんの間に淡い恋心が生まれるが、いっぽんには誰にも言えないある秘密があった…。上映された映画「くちづけ」は、宅間孝行の主催する劇団・東京セレソンデラックス(12年解散)が2010年に公演し、24,000人が号泣したと言われている伝説の戯曲が題材。『TRICK(トリック)』や『SPEC』シリーズで知られる堤幸彦監督が映像化した本作は、現在マスコミや一般向けの試写でも多く人々の涙を誘っていたが、今回のウディネ映画祭での上映でもイタリア人観客たちがハンカチをしとどに濡らす高評価を得た。東京セレソンデラックスの舞台自体も海を越え、韓国で上演されたそうだが、今回も遠く離れたイタリアでも、文化や感性の違う人々の琴線に触れる結果となったようだ。やはり“日本で一番泣ける演劇集団”と謳われた劇団の戯曲の底地からなのだろうか。そんな思わず誰もが涙を流す『くちづけ』の公式サイトでは、「100万つぶの涙ぼっくす」という感動の涙を流した人々のコメントと“涙つぶ”が集められている。公開を前にすでに12万つぶを越える涙つぶが集まり、「本当にうつくしい映画でした。そしてとても力強かった」(20代・女性)、「父親と娘の話が素晴らしかった」(30代・男性)といったコメントが多数寄せられたようだ。世の中に数多く存在する“泣ける”と言われる作品たち。その中でも、本物の“泣ける”映画をぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。『くちづけ』は5月25日(土)より全国にて公開。