ソフォスは14日、テレビ局の緊急速報システムがハッキングされ、「ゾンビ襲来」の緊急速報がテレビに流された事例を公表した。 それによると、緊急速報システムに何者かがハッキングした後に、ミシガン州の「Public TV 13」とモンタナ州の「KRTV」(CBS系列)で映像が流れたという。画面は、ホットケーキプレートの宣伝動画だが、そこに被さる形で、「墓場から死者が蘇り、市民を襲っている」といったアナウンスが入っていた。YouTubeでは現在その動画が公開されている。 アナウンスは落ち着いた口調で、「非常に危険と思われるので、ゾンビを捕獲しようとしないでください」「この放送を受信しているすべての地域の方は十分に警戒してください」「テレビの前から離れる場合や、停電する場合には、AM ラジオの周波数 920 に合わせて情報を確認してください」など、真に迫った内容だった。 その後KRTVは、番組中に突然の中断があったことについて説明文をサイトに掲載したが、詳細は明らかにされておらず、ハッカーがどのようにTV局の緊急警報を乗っ取ったかは、現時点では不明のままだ。 なお海外では、道路用の電光掲示板をハッキングして地球侵略について警告するといったイラズラも発生しているとのこと。日本ではまだこういった事例は起きていないが、「テレビ局の緊急速報システムがハッキングされうる」という可能性を、記憶に留めておいてもよいかもしれない。