2月2日、中野サンプラザ・ブロッサムルームで、平成24年度文化庁・次代の文化を創造する新進芸術家育成事業「集まれ!次世代の表現者たち」の津軽三味線部門である「津軽三味線甲子園 ましろのおと選抜演奏会」が開催された。これは、羅川真里茂さんが「月刊少年マガジン」(講談社)で連載中の津軽三味線を題材にした人気マンガ『ましろのおと』にあやかって開催されたものだ。「主人公・沢村雪を目指せ!」を合言葉に、全国のさまざまな大会で優秀な成績を収めた8人の14歳~18歳の若手演奏家が出演し、そのテクニックを披露した。『ましろのおと』は、津軽三味線を背負って青森から上京してきた沢村雪が、さまざまな出会いを通じて演奏家として成長していく物語である。2012年に第36回「講談社漫画賞」少年部門を受賞するなど、いまもっとも注目を集めている作品のひとつだ。単行本は第7巻まで刊行されている。『ましろのおと』では、主人公の沢村雪が「津軽三味線甲子園」に出場してライバルたちと腕を競ったが、今回は、順位決めは行わない選抜演奏会として開催された。若き演奏家たちにより「津軽じょんから節」や「津軽三下り」などの津軽民謡が奏でられ、「月刊少年マガジン」が公募した約100名の聴衆をうならせた。会場には、原作者の羅川真里茂さんと、原作マンガでアドバイザーを務めている津軽三味線奏者の椿正範さんも出席した。羅川さんは「若い世代だけが集まった演奏会を観る機会が少ないのでとても楽しかった」とコメントを寄せている。関係者によると、今後は『ましろのおと』本篇で開催されている高校生による津軽三味線大会“松吾郎杯”を実現させていきたいとのことだ。[多摩永遠]「津軽三味線甲子園 ましろのおと選抜演奏会」主催: 文化庁後援 :講談社、キングレコード[出演]梅村皓亮(愛知県)、川上浩市(千葉県)、加藤佑典(愛知県)、木下翔平・友梨奈(愛知県)、菅野優斗(北海道)、北村真央・美里(埼玉県)講談社コミックプラス『ましろのおと』http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000005290